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日本vsベネズエラ 試合後の選手コメント

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[8.15 キリンチャレンジ杯 日本1-1ベネズエラ 札幌ド]

 日本代表は15日、札幌ドームでベネズエラ代表と対戦し、1-1で引き分けた。前半15分、MF遠藤保仁の約2年2か月ぶりとなるゴールで先制したが、後半17分に追いつかれ、そのまま勝ち越しゴールを奪うことはできなかった。日本は今後、9月6日のキリンチャレンジ杯(東北電ス)でUAEと対戦し、9月11日のW杯アジア最終予選・イラク戦(埼玉)に臨む。

以下、試合後の選手コメント

●FW香川真司(マンチェスター・U)
「チャンスはあったのに決められなくて申し訳ない気持ちでいっぱい。勝ちたかった。チャンスに決めないと意味がない。失点も僕のボールロストからだった」
―この後はプレミアリーグが始まるが?
「もちろん楽しみだし、僕にとっては新たなシーズン、新たなチャレンジ。戦いはすぐに始まる。キャンプである程度結果を残せる自信をつかめたと思うので、それを試合にいかに出すかが大事だと思う」
―成長できそうか?
「レベルの高いリーグだし、チャンピオンズリーグもある。成長できる環境なので、あとはそこで結果を残せるかどうか。そこで結果を残せれば成長できると思うし、自信も付くと思う。それを今後、代表に還元して、両方で継続して結果を残せる選手になることを追い求めていきたい。来週からリーグが始まるので、がんばりたいです」
―代表とクラブでは役割の違いがあって大変なのでは?
「そうですね、もちろん違いますね。代表は代表で求められることが大きいですし、クラブもそうですけど、いろんな難しさがあります。ただ、日本代表ではもっともっとこだわらなければいけないところがあるし、なかなか短い期間で難しいところがあるけど、そういう意味では変わらなければいけないところもある。次の最終予選に向けて、今日得たプレーを生かせるようにしたい」
―こだわりというのは?
「こだわりは、ゴールもそうですし、ポジションもそうですし、そういう中で自分のプレーができないというのではまだまだだと思う」

●FW岡崎慎司(シュツットガルト)
「怖い攻撃を常にやり続ければ、引いた相手でも得点できると思うので、そこが課題かなと思う」
―駒野とのコンビネーションは?
「今日はよかったと思う。駒野さんが上がっていくタイミングとか自分が絞るタイミングとか。僕がもらったときには駒野さんが走っているので、そこを使うときと自分が持ち出して中に入るときと、そのタイミングが今日はよかった」

●FW前田遼一(磐田)
「僕は点を取れなかったので」
―課題は?
「しっかりフィニッシュを決めたかった」
―どんな気持ちで試合に入った?
「点を取ろうと思って入った」
―ベネズエラの分析は?
「一応映像を見た」
―次に向けては?
「とりあえずJリーグでがんばるだけです」

●MF本田圭佑(CSKAモスクワ)
「しっかり決めるところで決めることが大事だし、それ以外の部分でもしっかりし切れてない場面があった。全体としての精度、厚みがなかった」
―中だけでなく、サイドに開いてボールも受けていたが?
「必然的に中はプレッシャーが激しくなる。状況に応じて中や外に動きながら顔を出すことを意識した。それが相手にとっても嫌なことだし、どれだけ相手が嫌がるところでボールを受けられるかにこだわってプレーしている」
―イラク戦に向けて詰めていく部分は?
「全部ですね。まだまだ。しっかり今日の結果を受け止めていきたい」

●MF遠藤保仁(G大阪)
―ゴールシーンは?
「流し込むだけだった。フリーでしたし、コマ(駒野)もよく見てくれました。久しぶりの得点だったけど、いいゴールでした」
―ゴール前に入っていこうというのは試合前から意識的に決めていたのか?
「いや、決めてはいなかったけど、あの場面では自分はフリーだったし、スペースができるだろうと思っていましたから。2列目、3列目がシュート、ゴールに絡むことを増やしていきたいと思っていたので、それが一ついい形になったので、続けていければいいと思います。少しずついろいろなことにチャレンジしていければと思っています」
―本田がトップ下にいると上がっていきやすい?
「そうですね。(前田)遼一も含めて真ん中でしっかりボールをキープできれば自分たち(ボランチ)も上がっていきやすいし、(香川)真司もしっかりキープできてタメを作ってくれるので、上がって行きやすいです」
―DFラインが多少変わっていたが?
「今ちゃん(今野)とはチームでもやっているのでよりスムーズかとは思います。でも今日もやりにくかったというわけではありません。伊野波も久しぶりに先発で出ましたけど、状況的にも押し込まれる時間帯もありましたけど、うまい選手ですし、もう少し一緒にやれば何の問題もないと思います。イラク戦までもう1試合ありますし、そこで修正できると思います」
―2点目が入らなかったのは?
「シュートをチャンスでしっかり決めていれば勝てていたと思います。あと、いつもよりは流れるような攻撃が少なかったので、そこをもっと自分たちでボールキープ率をさらに高めて、しっかり判断すること。そうすればチャンスも得点もグッと増えると思います」
―前田選手が下がってからは本田選手がW杯以来となる1トップに入ったが?
「1トップだからといって、ずっと1トップにいる必要もないと思うし、(本田)圭佑が下りてくることによって中盤に数的優位をつくれると思う。あそこに入れば入ったで、それなりの効果があると思う。今日初めて、ザックさんになってから初めて1トップに入って、流れの中でどういう形であれチャンスができればいいと思う。あそこに入ったら入ったで圭佑を生かしつつ、周りをどんどん生かすプレーができればいいと思う」
―岡田ジャパンのときの1トップとやり方は違う?
「コンセプトが違うので一概に比べて言うのは難しいけど、基本的には前を向いて怖さを発揮する選手だと思うので1トップに入ってもそういう攻撃の形が作れればいいと思います。圭佑が前線にいることによって、センターバックもかなり気になると思うので、そこのギャップを中盤が突くという効果が出てくると思う。今日は時間が身近掛ったけど、監督の中にそういうオプションがあるなら、さらに、連動した攻撃を築きあげていければいいと思います。練習はしてないですよ」

●DF吉田麻也(VVV)
「前後半やって、いいところも悪いところもあった。イラク戦へ修正する時間はそんなにない。短い時間で修正しないといけないけど、今日1回やれたことはよかった」
―選手間の距離感は?
「A代表の方がボールを持つ時間が長いし、(ラインの)上げ下げも楽。ボールを簡単に失わないので、ボールを持っているときに休める。コンパクトでやりやすかった」
―カウンターへの対応は?
「1点入れられる前から(ベネズエラの)サイドの選手が守備をサボり出して前に残るようになった。7番(フェドール)が残って、日本の左サイドを崩されていた。そこの対応をもっとすべきだった。失点のところはミズくん(水本)の股に当たって、コースが変わって対応が難しかった。その前からサイドを打開される回数が多かったし、僕の対応もパーフェクトではなかった」
―五輪から戻ってきたばかりだったがコンディションは?
「意外に動けた。ボールを持つ時間も長くて休めた。90分やるだろうと思っていたし、気持ちの準備はできていた」
―伊野波、水本とコンビを組んだが?
「伊野波とは何度かやっているし、試合の中でミズくんとはかなり話した」
―五輪での経験をA代表に生かしたいと話していたが?
「オリンピックで出せて、こっちで出せなければ評価されない。同じように高いパフォーマンスを出そうと思っていた」

●DF駒野友一(磐田)
―先制点をアシストしたが?
「あそこのゾーンでは1対1を仕掛けてみようと思った。(DFの)股を狙って、中に切れ込んだ」
―中の遠藤は見えていた?
「ヤットさん(遠藤)とは思わなかったけど、味方がいるのを感じてマイナスに上げた」
―いいアピールになった?
「この試合だけでなく、継続的にいいパフォーマンスを見せることが大事。Jリーグでいいパフォーマンスといい結果を出すことがつながる。自分も攻撃が好きだし、いい形でゴールにつながった。いい形が出たと思う。サイドハーフとのコンビネーションを意識して高めていけば、選手が違っても、代表につながる。あとはいいコンディションを保つことが大事」

●DF水本裕貴(広島)
「選ばれたからには試合に出る準備をしていた。久しぶりだったけど、責任感と自信を持ってやろうと思っていた」
―後半開始から入ったが?
「前半の終わりぐらいに体をつくっておけと言われた。ハーフタイムに交代は指示された」
―ベネズエラはかなり前からプレッシャーに来ていたが?
「結構ボールに来るのは選手からも聞いていたし、前半途中まで見ていて、FWに迫力があるなと思っていた。そういう情報は入っていたし、立ち上がりから厳しくいこうと思った。うまく試合に入れたと思う」
―シュートを体で止めたシーンもあったが?
「シュートコースを切ろうと思って、うまく体に当たった」
―アピールできた?
「評価は監督が決めること。自分は初めて呼ばれたので、アピールし続けるしかない。チームの力になるように、自分の力を出していきたい」

●DF伊野波雅彦(神戸)
「自分が思っていたようなプレーはできなかった。ちょっと自分の焦りもあって、(パスを)近いところに当てて取られたのもあった。思ったとおりにいかなかった」
―代表では久々のCBだったが、戸惑いは?
「それはない。チームでもそのポジションをやっているし、気持ちの問題かなと思う」
―ベネズエラも強かった?
「相手もよかったかもしれないけど、自分としてはよくなかった。そのことしか残ってない」
―修正点は?
「後ろでリズムをつくらないと、テンポが上がっていかない。このチームは後ろからリズムをつくれば、全体的にうまく攻撃できる」
―前半で代わったのは決まっていた?
「ハーフタイムに代わると言われたので。これを何回もやっていたら使ってもらえない。(9月6日のUAE戦までの)2、3週間でJリーグで見せていくしかない。それだけしかないです」

●DF槙野智章(浦和)
「プレーの時間が少なかったかな(笑)。7分くらいだったかな。僕にとってはいつもがサバイバルなので、与えられた時間で、与えられた場所で、少ない時間かもしれないけど、その中かで自分の良さを出していかないと、これから生き残っていけない。五輪組も来て、今の代表選手もいるし、DFラインの競争は激しいので、今日みたいな少ない時間の中でも爪あとを残していかないといけない」
―意識していた点は?
「1ー1の状況だったし、僕が出たときは相手が引いている状態だったので、監督からは積極的に攻撃参加しろと言われていた。どうにかゴールに絡むプレーをあの時間でできればよかったと思うが、何もできなかった。短い時間でも結果を残せる選手は残せるし、僕にとってはこういう時間がとても大事。僕は次、次と言ってられないので、いい準備をしていきたい」
―慣れない右サイドだったが?
「そこはピッチの上でコミュニケーションを取ってやれればよかった。もっとボールを引き出して、質の高いフリーランとか、分かりやすい動きを出していければよかった」
―右SBだったが?
「最初は左と言われたけど、出るときに急きょ右になった。長友を右にして、僕が左ということだったけど、僕がそのまま右に入ることになった」
―やりにくさはあった?
「左でも右でも、真ん中でも自分ではできると思っている」

(取材・文 西山紘平、矢内由美子)

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