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[EURO]極上の攻防、スペイン対イタリアは両者譲らずに1-1のドロー決着

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[6.10 EURO2012 GL・C組第1節 スペイン 1-1 イタリア グダニスク]

 EURO2012(欧州選手権)は10日に、C組の2試合を行った。大会3日目となったこの日は、前回王者のスペインが登場。対するは、68年大会で優勝しているイタリア。グループリーグ屈指の好カードは、互いの持ち味が出る好ゲームとなった。前半を0-0で折り返すと、後半16分にイタリアが途中出場のFWアントニオ・ディ・ナターレの得点で先制する。しかし、スペインもわずか3分後にMFセスク・ファブレガスのゴールで同点に追いつく。両チームとも最後まで持ち味を発揮したが、決勝点は生まれずに1-1で試合は終了。第2戦は14日に行われ、スペインはアイルランドと、イタリアはクロアチアと対戦する。

 スターティングメンバーで驚きを与えたのはEURO08、2010W杯と連続で優勝したスペインだった。CFに本来はMFのセスク・ファブレガスを起用するゼロ・トップで試合に臨む。対するイタリアも本来はMFのダニエレ・デ・ロッシを3バックの中央で起用する3-5-2でディフェンディングチャンピオンに挑んだ。

 これまで多くの試合で圧倒的なポゼッション率を見せるスペインだが、イタリアは高い位置からボールを奪いにかかって、スペインにパスを回させない。ボールを奪ったイタリアは、MFアンドレア・ピルロを中心としたパスワークで、イタリアがスペイン陣内で試合を進める時間もあった。

 最終的に前半のポゼッション率はスペインが57%、イタリアが43%となったが、決定機の数ではイタリアがスペインを上回った。スペインは前半終了間際にMFシャビ・エルナンデスのスルーパスからMFアンドレス・イニエスタが最終ラインを抜け出してシュートを放ったのに対し、イタリアはピルロのFK、FWアントニオ・カッサーノのシュート、そして前半終了間際に右サイドからのクロスをヘッドで合わせたMFチアゴ・モッタのヘッドと、スペインゴールを脅かした。

 後半に入ると、立ち上がりからスペインが攻勢に出る。しかし、先制したのはイタリアだった。後半16分、FWマリオ・バロテッリに代わって出場したFWアントニオ・ディ・ナターレがピルロのスルーパスを受けて最終ラインの背後を取り、ゴールネットを揺らした。

 先制されたスペインもすぐに反撃する。3分後の19分、細かくパスをつないだスペインは、イニエスタ、MFダビド・シルバとつながったパスから、セスクが同点ゴールを決め、試合を振り出しに戻した。

 後半28分、スペインはセスクを下げて、FWフェルナンド・トーレスをピッチに送り出した。ピッチに入った直後、トーレスにビッグチャンスが訪れる。最終ラインの背後を抜け出すと、ドリブルでGKジャンルイジ・ブッフォンをかわそうとしたが、イタリアの守護神が体を入れてボールをクリアーして得点を許さない。逆にイタリアも後半33分にFWセバスティアン・ジョビンコのクロスからディ・ナターレが決定機を迎えるが、ボレーシュートは左に外れた。

 さらに40分にもトーレスは決定機を得る。しかし、ブッフォンの頭上を越えたループシュートは、ゴールマウスも越えてしまい、チャンスを生かせない。同44分にはイタリアがスペインの中央を割り、MFクラウディオ・マルキージオがシュートを放ったが、ボールはGKイケル・カシジャスの正面に飛んだ。

 両チーム、最後まで見応えのある攻防を繰り広げたものの2点目を挙げることはできず。1-1で勝ち点1を分け合うこととなった。


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