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ピルロ先制FKもイタリアは2戦連続ドロー、クロアチアはマンジュキッチが2戦連発弾

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[6.14 EUROグループリーグC組第2節 イタリア1-1クロアチア ポズナニ]

 EURO2012(欧州選手権)は14日、グループリーグC組の第2節を行い、イタリア対クロアチアの一戦は1-1の引き分けに終わった。イタリアは前半39分、MFアンドレア・ピルロの直接FKで先制したが、クロアチアも後半27分にFWマンジュキッチが2戦連発3点目となる同点ゴール。イタリアは2戦連続のドローで、今大会初勝利ならず。勝てば準々決勝進出が決まるクロアチアも勝ち点1を積み上げるにとどまった。

 イタリアは10日のスペイン戦(1-1)に続いてMFデ・ロッシを3バックの中央に置く3-5-2を採用。先発メンバーに変更はなく、クロアチアも3-1で快勝した10日のアイルランド戦と同じメンバーで臨んだ。

 ピルロが攻撃の起点となるイタリアはFWカッサーノとFWバロテッリの2トップの関係でチャンスをつくる。前半11分、右サイドに開いたカッサーノの折り返しをバロテッリがシュート。DFに当たったセカンドボールをもう一度カッサーノが拾い、横のMFマルキージオが左足ミドルを狙ったが、ゴール左に外れた。同16分にもカッサーノの右クロスを受けたバロテッリが右足でシュート。ゴール正面からフリーで狙ったが、GKの正面を突いた。

 クロアチアはサイドの数的優位を生かし、右SBスルナと左SBストリニッチが果敢にオーバーラップを見せる。前半19分にはストリニッチがマンジュキッチとのワンツーから左サイドを抜け出し、ゴール前に折り返すが、DFキエッリーニと競り合ったFWイェラビッチのファウルを取られた。

 何度かサイドからクロスボールを入れるクロアチアだが、最後のところでわずかに合わない。イタリアの3バックは高い集中力を保ち、決定機を与えなかった。果敢に攻め込むイタリアは前半37分、カッサーノのラストパスをPA内で受けたマルキージオが鋭い切り返しでDFをかわし、左足でシュート。GKプレティコサが弾いたボールをもう一度マルキージオが狙うが、またしてもプレティコサが体を張って防ぐ。決定機を生かせなかったが、同39分、ついに均衡を破った。

 PA手前、左45度の位置で獲得したFKのチャンス。ピルロが直接右足で狙ったキックは壁の上を越えてゴール左隅へ。必死に右腕を伸ばすGKプレティコサの手を弾いてゴールネットを揺らす。ピルロの芸術FKでイタリアが先制し、前半を折り返した。

 後半に入ると、クロアチアはボランチのMFモドリッチがトップ下に上がり、マンジュキッチが右サイドに出る4-2-3-1にシステムを変更。高い位置に入ったモドリッチが後半2、4分と立て続けにミドルシュートを狙うが、フィニッシュの精度を欠く。するとイタリアは右のサイドハーフで先発したマッジョが右SBにポジションを下げ、4-4-2に変化。柔軟にシステムを変えてクロアチアの反撃に対応し、1点リードのまま試合はこう着状態に入った。

 何とか状況を打開したいクロアチアは後半23分、MFペリシッチに代えてMFプラニッチを投入。後半17分にMFチアゴ・モッタに代わってMFモントリーボが入ったイタリアは同24分にバロテッリを下げ、スペイン戦で先制点を決めたFWディ・ナターレをピッチに送った。

 交代策が奏功したのはクロアチアだった。後半27分、投入されたばかりのプラニッチが左SBのストリッチのオーバーラップを引き出す。ストリニッチのクロスを逆サイドでトラップしたマンジュキッチが右足を振り抜き、ニアサイドを破った。右ポストをかすめたシュートが豪快にゴールネットを揺らす。マンジュキッチの2戦連発となる今大会3点目でクロアチアが試合を振り出しに戻した。

 互いに勝ち点3が欲しいが、失点もしたくない両チーム。後半38分には互いに選手交代を行い、イタリアはカッサーノに代えてFWジョビンコ、クロアチアはイェラビッチに代えてFWエドゥアルドを投入した。同点に追いついたクロアチアが勢いに乗って終盤もイタリアを攻め立てたが、逆転はならず。そのまま1-1の引き分けで勝ち点1を分け合った。18日のグループリーグ最終戦でイタリアはアイルランド、クロアチアはスペインと対戦する。


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