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C大阪が9人の鳥栖に5発大勝、逆転でA組首位突破

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[6.27 ナビスコ杯第7節 C大阪5-0鳥栖 金鳥スタ]

 ナビスコ杯のグループリーグ最終節が27日に各地で行われた。決勝トーナメント進出チームが決まっていないA組の2位セレッソ大阪は勝ち点9で並ぶ4位サガン鳥栖と対戦。鳥栖の2選手が退場して数的有利となると、5-0で勝利した。勝ち点で並ぶ3位の仙台が首位・磐田(勝ち点12)に勝利したため、上位3チームが勝ち点12で並ぶ混戦となった。それでも仙台と磐田を得失点差で上回ったC大阪が逆転での首位突破を決めた。準々決勝は7月25日に行われ、C大阪は昨季王者・鹿島と戦う。

 C大阪はFWケンペスが累積警告により出場停止。FW播戸竜二がFW柿谷曜一朗と2トップを組み、先発した。対する鳥栖は直近のリーグ戦から先発9人を変更。U-23日本代表MF水沼宏太が先発したほか、福岡大からの特別指定選手であり、C大阪MF清武弘嗣の実弟MF清武功暉が初先発。兄・弘嗣は7月からニュルンベルク加入が決まっており、今試合が本拠地・キンチョウスタジアムでのラストゲーム。節目の一戦で初の兄弟対決が実現した。

 序盤から鳥栖はアクシデントに見舞われる。開始2分に早くもDF小林久晃が負傷交代。代わってDF黒木恭平が送られた。その後は互いに主導権を握ろうと中盤から激しい攻防が繰り広げられるが、なかなかシュートまで持ち込めない。前半11分にはC大阪がチャンスメイク。PA左で仕掛けた柿谷がヒールパス。清武がシュートを狙うがポスト右へ外れた。同20分には右サイドからDF酒本憲幸のFK。播戸が頭で合わせたが枠を外れる。

 すると前半24分に試合は動いた。DF丸橋祐介の左クロスをMF國吉貴博がクリア。こぼれを拾った鳥栖のパスをMF扇原貴宏がカットすると、PA手前左から迷いなくワンステップでシュート。無回転のボールはゴール右隅へ突き刺さった。C大阪が先制に成功した。

 グループステージ突破のためには勝利が絶対条件。追いつきたい鳥栖だったが、失点後には立て続けにアクシデントに見舞われた。前半30分にはパスをした後の清武のユニフォームを引っ張ったとしてFW野田隆之介が警告を受ける。これが2枚目だったため、野田は退場処分となってしまった。

 それだけに留まらず、10人で戦う鳥栖に追い打ちがかかったのは、前半終了間際の44分。清武の縦パスに抜け出したMFキム・ボギョンがPA内でGK赤星拓に倒される。このプレーで赤星は一発退場。すでに交代枠を一つ使っている鳥栖は、早くも2枚目のカードを切り、清武功に代わってGK奥田達朗をピッチへ送ることを余儀なくされる。清武兄弟対決は呆気なく終了した。ここで献上したPKをキムに決められ、0-2に突き放される。そのまま前半を折り返した。

 後半に入り、11人対9人の試合は数的有利のC大阪が圧倒した。後半10分には柿谷がダメ押しの3点目。右サイドから播戸、清武とつなぐと最後は柿谷がPA右からドリブルで仕掛けて左足シュート。逆サイドネットへ流し込んだ。さらに後半26分には自身2点目。途中出場のMFブランキーニョのくさびをPA内のDF呂成海がクリアミス。ゴール正面の柿谷はこれを拾うと、ドリブルで前進して左足を一閃。4-0と突き放した。得失点差も大事な試合で大量ゴールを奪う。終了間際の後半45分には左CKからDF藤本康太が頭で叩き込み、今季最多の5点目。そのまま逃げ切ると5-0の完封勝利を収めた。

 ここ最近の公式戦では3戦1得点とゴールの少なかったC大阪だったが、柿谷の2得点などで今季最多の5得点。試合後、ゴールラッシュの口火を切った扇原は「いいところに持ち出せたので思い切り、振り抜きました。まずはチームが勝てて良かった」と決勝トーナメント進出が決まって安堵の表情。「最低限のことはできたと思うし、次のリーグ戦からまた勢いに乗って頑張っていきたい」と力強く語った。


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