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新潟が0-3から驚異の逆転勝利、終了間際に鈴木武蔵が決勝点

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[6.27 ナビスコ杯第7節 新潟4-3大宮 東北電ス]

 アルビレックス新潟が驚異の逆転勝利を手に入れた。ホームで大宮アルディージャと対戦すると、0-3から一気に追いつき、後半45分にDF鈴木大輔のゴールで同点に持ち込んだ。そして終了間際のロスタイム4分には途中出場のFW鈴木武蔵が決勝点。4-3で競り勝ち、柳下正明監督就任後、公式戦2勝目を手に入れた。

 決勝点を決めた鈴木武は「みんなが最後まで諦めていなかったですし、0-3になってからもみんなの気持ちも高まって、こういう結果になったと思う」と胸を張り、「負け試合を勝ち試合に持っていくというのはチームの成長につながると思う。これをひっくり返せたのは、チームとしても自分としても成長できた」と笑顔をみせた。

 試合は大宮がFW清水慎太郎のプロ初ゴールなどで、3点を先取する展開だった。先制点は前半15分、左サイドをオーバーラップしたDF鈴木規郎がゴールライン際からマイナスのクロスを入れる。ゴール正面の清水がワントラップから右足シュート。大宮が清水のプロ初弾で先制に成功した。

 さらに前半40分には追加点。右サイドから仕掛けたMFチョ・ヨンチョルがコーナー付近で必死に粘る。DF2枚に囲まれながらも中央へ折り返した。これがDF大井健太郎の足に当たるとゴール正面で拾ったMF渡邉大剛が右足シュート。グラウンダーの一撃を流し込み、2-0と差を広げる。そのまま前半を折り返した。

 後半に入っても大宮の勢いは止まらない。後半3分にはダメ押しの3点目。DF片岡洋介とMF金久保順が必死に粘り、右サイドから攻め込む。最後はゴール前でこぼれを拾った清水が押し込んで、3-0。清水のこの日2点目で3点差に広げてみせた。完全に逃げ切り体勢に入った大宮だったが、ここからまさかの展開が待っていた。

 3失点を喫した新潟は後半13分に2枚の交代カードを切る。矢野とミネイロに代わって、FWブルーノ・ロペスとMF田中亜土夢を投入する。すると一気に攻撃は勢いを増した。後半16分にまずは1点。PA内で受けたMF木暮郁哉のシュートは弾かれるが、こぼれに木暮が自ら詰めた。ゴール前右で拾うと角度のない位置からシュートを押し込む。1-3に詰め寄った。

 勢いづいた新潟は後半25分に最後の交代枠を使い、MF小谷野顕治に代えて鈴木武を投入。「ばんばん狙っていけ」と柳下監督から言われたという鈴木武が出場直後から果敢に仕掛けていった。すると後半28分に2点目が生まれる。PA内左から仕掛けたMF三門雄大のシュートはGKに弾かれるも、こぼれに走り込んでいたFW平井将生が必死に右足を伸ばす。これが決まり、2-3と1点差に持ち込んだ。

 すると終了間際の45分、ついに新潟が試合を振り出しに戻した。右CKから流れたボールを三門が右クロス。ゴール正面の鈴木大が頭で叩き込み、3-3と同点に追いついた。3点ビハインドから驚異の追い上げ。ロスタイムに入った新潟だったが、士気は下がらずに逆転をめざしてホームの雰囲気は最高潮になった。そして終了間際のロスタイム4分、劇的なゴールが生まれた。三門の左CKからゴール前混戦。最後は鈴木武が左足で押し込み、ついに勝ち越し。新潟が大逆転をみせ、4-3で競り勝った。

 新潟は今季の公式戦で2点以上を奪ったことはなかったが、この日の試合では4得点。0-3でも諦めずに攻め続けた姿勢が今季最多得点での大逆転勝利につながった。試合後、決勝点を決めた鈴木武は「リーグ戦でも勝って、ここから波に乗っていきたい」とキッパリ。この劇的白星を浮上のきっかけにしたい。


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