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岩清水が先発で126日ぶり復帰、「まだ4割」もロンドンへ明るい光

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[7.11 キリンチャレンジ杯 日本女子代表3-0オーストラリア女子代表 国立]

 頼れるDFリーダーが帰ってきた。日本女子代表(なでしこジャパン)のDF岩清水梓(日テレ・ベレーザ)がCBで先発出場。前半45分間の出場ながら無失点に抑え、「久しぶりの感じはあったけど、特別な場所だし、だれでも立てるピッチじゃないんだと、かみしめながらやりました」と、3月7日のアルガルベ杯決勝・ドイツ戦以来、126日ぶりとなる復帰戦を振り返った。

 6月のスウェーデン遠征前の国内合宿で左足首を負傷し、今月8日に行われたなでしこリーグ杯で実戦復帰を果たしたばかり。「出るとは思っていなかった」という岩清水だが、前日練習後に佐々木則夫監督が「少しなら使える状況かなと思う」と時間限定での起用を明言。試合当日の朝になって先発が伝えられた。

 昨年の女子W杯でもCBを組んだDF熊谷紗希(フランクフルト)ら慣れ親しんだ最終ラインでのプレー。「これまでもやってきた仲間と一緒にできて、助けてもらえたし、コミュニケーションも取りやすかった」という背番号3について指揮官も「半分(45分)だったけど、思ったより状況は悪くなかった」と及第点を付けた。

 コンビを組んだ熊谷が「イワシさん(岩清水)が戻ってきて、私も気を使って合わせようという感じはないし、W杯も含めて長い間やってきたものがあるので」と話すように、CBのコンビネーションに違和感はなかった。ただ、前半のGKは女子W杯時の海堀あゆみではなく、福元美穂だった。

 GKと両CBの3人の関係性については熊谷が「前半だけでもできたのは大きいし、そこはもっともっと合わせていかないといけない」と話せば、岩清水も「リスクマネジメントのところでフクちゃん(福元)とよく話したし、そこのコンビネーションは意識してコミュニケーションを取った」と、これからさらに磨いていくつもりだ。

 岩清水自身、コンディションは「まだ4割ぐらい」と回復途上にあるのは確か。「全然まだまだ自分の思っているプレー、相手をつぶしにいくようなプレーはできてない。フランス戦までには90分できるように戻していきたい」。19日にパリで行われるフランスとの最後の強化試合で自分自身のコンディション、さらには守備陣の連係の完成度を高め、ロンドン五輪に臨む。

(取材・文 西山紘平)

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