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日本vsアイスランド 試合後の選手コメント

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[2.24 キリンチャレンジ杯 日本3-1アイスランド 長居]

 日本代表は24日、キリンチャレンジ杯でアイスランド代表と対戦し、3-1で快勝した。日本は前半2分、FW前田遼一(磐田)の国際Aマッチ2試合ぶり7得点目で先制すると、後半8分にFW藤本淳吾(名古屋)、同34分にDF槙野智章(浦和)がともに国際Aマッチ初ゴールとなる追加点。後半ロスタイムにPKで1点を返されたが、国内組で臨んだ2012年初陣を勝利で飾った。

以下、試合後の選手コメント

●FW前田遼一(磐田)
「(大久保)嘉人とは久しぶりだったけど、みんなずっと一緒にやっていたので、やりにくさとかはなかった。磐田でも厳しい練習をやってきていたので、コンディションは悪くなかった。今日は海外組もいなかった。これからもがんばりたい。結果を残す気持ちで入った」

●FW藤本淳吾(名古屋)
―ゴールシーンについては?
「GKが先に倒れたのが見えたので、最初は流そうと思ったけど、うまく浮かすことができてよかった。ああいうのは好きなので。外したらいろいろ言われるし、最後までGKの動きが見えた。(中村)憲剛くんがいいパスをくれたので、憲剛くんにも感謝したい」
―コンディションはよかった?
「キャンプもやったし、自主トレもやった。ここでもきつい練習をしていたので」
―代表初ゴールだが?
「よかったけど、前半とかはあまりよくなかったし、そういうところをしっかりやっていきたい。あそこのポジションはもっと裏に抜ける動きをしないといけない」
―国内組の試合でアピールできた?
「海外組がいない中でチャンスの場だったので。でも、そんなに入れ込むというか、空回りしないように意識してやった」

●FW大久保嘉人(神戸)
「難しかった。SBとの関係は練習からやっていたし、1点目ではそれができた。慣れればもっとおもしろくなると思う。要領をつかめれば」
―久々の代表戦だったが?
「新鮮な感じだった。Jとは全然雰囲気も違うので」
―前半のみで交代だったが?
「代わるかなと思っていた。言われていたわけではないけど。もうちょっと前でやらないと意味がない」
―手応えは?
「今日はコンセプトを頭に入れた感じ。コンセプト、やり方がまったく全然違うので。テレビで見ていたのとは全然違ったし、テレビでは分からない」
―練習と試合では違う?
「練習は小さいグラウンドだったので。グラウンドが広いと、体力もすごい使う。もっと(相手を)引き付けていいときもあったし、ちょっと速すぎというか、もったいないなって思うときもあった。でも、みんな『最初はできないから』と言っていた。このやり方でやったら戸惑う。コンセプトを頭に入れられたのはよかった」
―結果を出したかった?
「ここで結果を出す必要はない。まだ長いし、明日、W杯があるわけじゃない。ここで一回、コンセプトが頭に入ったのは大きい」

●FW田中順也(柏)
「ボールが逆サイドにあるときは2トップ気味になるように言われていたので、中に絞った。自分のサイドにあるときはサイドに張らないといけない。SBが持ったときは張れと言われていたけど、中に入りすぎて怒られた。どちらかというと、浦に抜け出してチャンスをつくろうと思っていた。それを求められていたし、カットインしてゴールというのも求められていると思う」
―決定機もあったが?
「ヤットさん(遠藤)、(中村)憲剛さん、(藤本)淳吾さんに『裏、行きます」と話していた。『右側でつくってください』って。そのとおりに本当にいいボールが来て、決めるだけだったのに……」
―左サイドでの出場だったが、左右どちらがいい?
「練習では右もやって、やりやすさも持ったし、違いも感じた。どっちでも大丈夫」
―サイドということに対しては?
「欲を言えば、FWなので前がいいけど、このチームでサイドに求められていることはちょっとずつ分かってきた」
―アピールはできた?
「今日のようなチャンスを入れていけば(代表に)残っていける。『あいつを使えば点を取ってくれそう』と思われるまでにならないと、残っていけない」
―第一歩にはなった?
「一歩は進めたけど、あの1点を入れていれば大きく変わったと思う。でも、まだ自分には伸びしろがあると思うし、今季はACLもある。もっと力を付けて、自信を持てるようになれば、チームの武器になっていけると思う」

●FW石川直宏(F東京)
「自分に求められているところと、目指すところが近いところにある。F東京と共通しているところもあるし、おもしろいなと。チームに持ち帰って浸透させてもいいのかなと思った」
―後半19分からの出場だったが?
「どうしてもうちのリズムでやれる時間が少なくて、(中村)憲剛さんやヤットさん(遠藤)が前を向く回数も少なくて、飛び出すのが難しかった。3人目の動きで裏に抜け出す動きを狙っていたけど、なかなかそういう形がなかった」
―ミドルシュートも1本打ったが?
「少ないチャンスをものにできるかどうかだと思っていたし、そこは反省点。求められているところとやりたいことは近いし、精度をもっと上げることが大切。求められることははっきりしているし、あとは結果。チームでも同じことを求められている。代表から離れている時間が長かったので、共通点が多いのはプラスだと思う」
―アピールはできた?
「結果で言えば、まったくアピールはできていない。チームに残るかは別にして、今回の経験は自分の中で大きかった。残るかどうかは分からないけど、経験だけでも刺激的な日々だった」

●MF増田誓志(鹿島)
「長谷部さんの役割は自分にはできない。今日やろうとしたのは、前(の選手)がいいポジションのときにパスを出せるか。高い位置で攻撃をつくれたらと思っていた」
―縦パスを狙っていた?
「監督から『いいタイミングで前の選手を使え。それがボランチの役割だ』と言われていた。前の動き出しを見逃さないようにしようというのは、この合宿でずっとあった。まだ見えてない部分もあるけど、今までよりは縦の意識を持てたと思う」
―デビュー戦でフル出場となったが?
「フル出場だからよかったとかはない。もっと自分から積極性を出さないといけない」

●MF柏木陽介(浦和)
「今日は出してもらえてよかった。トップ下で、今までは動きすぎてチームの邪魔をしたり、自分の良さを消したりしたけど、今日はしっかりチームの動きを見ながら、自分の良さを出せたと思う。もっとやりたいというのはあるけど、多くを出したいというのもあるだろうし、最初から出してもらえてよかった。生き残っていくため、完璧なアピールはできなかったけど、少しずつ代表でやらなければならないことを出していけるようになってきたと思う」
―トップ下としてできたことをもう少し詳しく言うと?
「今までは動きすぎて疲れてしまうこともあったげ、今日は全部が全部、寄るのではなく、時には逆サイドに行ったり、いろいろな見方をして、いい距離感のサッカーができた。セットプレーでもいいボールを蹴れたと思う」
―ウズベキスタン戦に向けて手ごたえは?
「100%出し切ることはできなかったけど、多少はできた。新しいメンバーともスムーズにできた」

●DF槙野智章(浦和)
「まさか今日、ゴールを取るとは思っていなかった。パフォーマンスを用意していないときでも意外とゴールが取れるんだなと思った。(PKを与えたことを含む)4得点に絡んだことが良かった(笑)。笛が鳴った瞬間から100%の気持ちで力を発揮しようと思っていた。今持っている自分のすべての力を出そうと思っていた。いい入り方をしたことが、その後の自分のいい流れにつながった」
―大久保とのコンビネーションは?
「2人でどういうプレーで崩していこうか考えていたので、縦関係はうまくできた。アイスランドが引いていたのと、ヤットさん(遠藤)が僕の位置に来て僕を押し上げてくれたことで、オーバーラップしやすかった。もっと積極的にシュートを狙えたと思う」
―初ゴールの感想は?
「ドイツに渡ってから1年、公式戦でゴールを取れなかったし、やっぱりゴールは気持ちいい。自分の目の前に転がっているのも、持っているなと思った」
―PKを与えてしまったが?
「DFとしては失点したことは反省しないといけないし、結果うんぬんよりも内容での課題もあった。逆に成果も出たし、内容の濃い試合だった。個人的には昨年ドイツに渡って、何かプレーで成長したものを見せないといけなかったから、自分自身プレッシャーもあった。見えないプレッシャーの中で結果が出たことが良かった」
―前回のベトナム戦では全身痙攣で途中交代。何かやったことはある?
「あのあと、ケルンに戻って体づくりを見直した。浦和でもゼロから見直して、走り込みや体幹トレーニングをやった」
―左SBで結果を出したことについては?
「代表には長友佑都という一番手の選手がいるが、彼と同じプレーをしていては先発を奪うことはできない。彼とは違う良さを自分の中で見つけないとポジションは奪えない。インテルでプレーしている選手に何で上回れるか現時点では僕が長友を上回るところはない。ビデオなどを見て研究していきたい」

●DF近藤直也(柏)
「今まで途中から試合に出たことがないから初めての経験だった。試合の流れを壊さないようなプレーを心がけてやった」
―代表デビューとなったが?
「いきなり呼ばれて途中からだったので、いろいろ考える余裕がなかったから、かえってスンナリ入れた。CBなら、出るなら後半頭しかないかなと思っていたけど、15分ぐらい出られて、いい経験になったし、代表の雰囲気を味わえただけでよかった」
―定着するためには?
「一つひとつのプレーのスピードを上げていかないといけない。監督からはラインの押し上げや体の向きを細かく言われた。そういうところをよく見ている監督だなと思った。チームに帰ってもそういうことを意識しながら個人の質を上げていきたい」

●FW久保裕也(京都)
「4日間、すごくいい練習もできたし、いい経験になった」
―前田の先制ゴールを見て?
「入り方や飛び出しとかが上手いなと思った。代表戦の雰囲気は最高ですね。アップだけでもテンションが上がってきました。頑張っていきたいです」
―定着するには何が必要?
「チームで結果を残し続けること。まだ全然やれている気がしない。最初はすごい緊張しましたが、先輩からいろいろな話を聞けて良かったです。この中でやりたいと思いました」

(取材・文 西山紘平、矢内由美子)

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