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[PSM]大宮、チョ・ヨンチョル2発で岡田監督の杭州に逆転勝ち!

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[2.25 プレシーズンマッチ 大宮2-1杭州緑城 NACK]

 2012Jリーグプレシーズンマッチ、大宮アルディージャ対杭州緑城(中国)戦が25日、埼玉県のNACK5スタジアム大宮で行われ、韓国代表MFチョ・ヨンチョルの2ゴールにより、大宮が2-1で勝利した。

 元日本代表監督の岡田武史新監督が率いる杭州をホームに迎え撃った大宮は、サンパウロ(ブラジル)から加入したMFカルリーリョス、新潟から加わった韓国代表MFチョ・ヨンチョルら新戦力5人を先発起用する4-2-3-1システム。GKが北野貴之で4バックは右から村上和弘、深谷友基、そして川崎Fから加入の菊地光将、G大阪から加わった下平匠。中盤はカルリーリョスと青木拓矢のダブルボランチで右が渡邉大剛、左がチョ・ヨンチョル、トップ下に橋本早十が入り、1トップは山形から加入した長谷川悠が先発した。

 序盤は大宮が元川崎Fのレナチーニョや元韓国代表のCBキム・ドンジンらを擁する杭州を完全に押し込んだ。自陣にリトリートする杭州は相手のダブルボランチに全くプレッシャーをかけないため、大宮注目のカルリーリョスが高精度の左足からピンポイントのミドルパスを連発。3分には渡邉の右クロスのこぼれ球から下平が左足シュートへ持ち込み、12分には下平の左クロスをフリーの橋本が頭で叩く。

 だが、大宮は杭州の3トップの中央に位置するシェ・ジィユをつかまえることができず、またカウンターへの対応の甘さを突かれて簡単に失点してしまう。13分、左SBファン・シャオドンに左サイドを抜け出されると、そのクロスをMFワン・ソンに頭でゴール右隅へと流し込まれてしまった。

 序盤は一方的にボールを回していた大宮だが、クロスのミスや意思疎通のズレからボールを失うなど波に乗ることができない。攻撃に行き詰まり、逆に前に出てきた杭州のパスワークに翻弄される場面もあった。33分にはMFタン・ジャーシュゥのミドルシュートが北野の手を弾いて左ポストを直撃。45分に右サイドのポゼッションから青木が放った左足ミドルがゴールマウスをかすめたものの、0-1で前半を終えてしまった。

 ただ、鈴木監督から「慌てずにもっと自信を持ってボールを動かしていこう」という指示の出た後半、大宮は試合をひっくり返す。6分に左サイドの下平からのパスを受けた渡邉が絶妙のターンでディフェンスラインを突破し、決定的な右足シュート。これはGKのビッグセーブに阻まれ、直後にカルリーリョスが個人技から放ったドリブルシュートもゴール左外へ外れた。ただ、その後もチャンスをつくる大宮は橋本を五輪予選帰りのMF東慶悟に交代させた直後の23分、下平からのパスを受けたチョ・ヨンチョルがドリブルでDF間を上手く抜けて強烈な右足シュート。これがゴール右隅へ突き刺さり、同点に追いついた。

 さらに24分、大宮は右CKをニアサイドの深谷がコースを変えると、ファーサイドからフリーで走りこんでいたチョ・チョンチョルがゴールへと押し込み、逆転に成功した。この後、深谷に代えて金英權、渡邉に代えて上田康太、カルリーリョスに代えて金久保順、長谷川に代えて清水慎太郎と次々にメンバーチェンジ。東の絶妙な動き出しとポジショニングなどからボールを早く動かして相手をかわす大宮が、長谷川らが決定的なシュートへ持ち込んだ。ただ、カウンターからクロスまで何度か持ち込まれるなど不安も露呈。それでも1点リードを守った大宮が2-1で注目チームに勝利した。

(取材・文 吉田太郎)
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