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古巣との初対戦に燃えた川崎F・小松「勝てる試合を落とした」

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[3.24 J1第3節 川崎F 0-1 C大阪 等々力]

 今季、セレッソ大阪から川崎フロンターレに完全移籍したFW小松塁にとって、初めての古巣との対戦だった。寡黙なストライカーは「試合が始まるまでは、意識しましたね。始まってからは集中できました」と振り返る。

「(相手は)ほとんど知っている選手だったので、なんとなく紅白戦のような感じでした。特徴も分かっていました」と話すように、攻守に相手のクセを読んだプレーが光った。

 前半20分にシュートを放ったのを皮切りに、前半は攻撃面で見せ場をつくった。同32分には攻撃の起点となり、FWレナトにパスを送る。レナトのシュートはDFにブロックされ、そのこぼれ球を田坂も狙ったが、ここも相手DFにブロックされた。さらに前半ロスタイムには、田坂のドリブルから最終ラインの裏を取り、ダイレクトでシュートを放つ。鋭いシュートが枠に飛んだが、GKキム・ジンヒョンに弾かれてしまう。

 後半は自身が直接、攻撃に絡む回数は減った。だが、チームへの貢献度は低くない。後方の選手たちがプレーしやすいように、最前線からプレッシャーをかけ続けた。C大阪のビルドアップでのミスを誘発し、試合を優勢に進めることができたのも、その献身的なプレーがあったからだ。

 しかし、小松の奮闘も実らず0-1で敗れる。小松は「前半からあれだけチャンスをつくれていたので、自分も含めて決めないといけなかった。もったいなかったし、勝てる試合を落としたと思う」と肩を落とした。

 それでも、手応えを感じている面も多い。「移籍してチームに馴染めるかは最も心配でしたが、意外にフレンドリーだったので(笑)、思った以上にスムーズに溶け込めました。ただ、早く初ゴールを挙げたいですね。フロンターレはFWに良い選手がたくさんいるから、結果を残さないといけないと思っています」。

 試合後にはC大阪サポーターからも、大きなチャントが送られた。「本当にうれしいし、感謝しています。次に対戦するときはアウェーだし、もっといろいろなことを意識すると思う」と話す。そのときを、レギュラーとして、そして上位同士の対戦として迎えるためにも、小松はゴールを狙い続ける。

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