beacon

リーグ首位の仙台が選手層の厚さを見せ、鳥栖に貫録勝ち

このエントリーをはてなブックマークに追加
[4.4 ナビスコ杯A組第2節 仙台2-0鳥栖 ユアスタ]

 ナビスコ杯は4日にグループリーグ第2節を行った。現在リーグ戦で、唯一の4戦全勝で首位に立つベガルタ仙台は、今シーズンJ1に昇格し好スタートを切った(2勝1分け1敗)リーグ5位のサガン鳥栖をホーム・ユアテックスタジアムに迎えた。高い位置からの守備でボールを回収し、相手を押し込む仙台は、後半6分にMF松下年宏のFKで先制する。さらに、同17分にもMF角田誠のミドルシュートで突き放し、2-0で勝利した。

 31日のリーグ戦のスターティングメンバーから、仙台が6人を入れ替えたのに対し、鳥栖は11人全員を変更。リーグ戦でともに好調な両チームは、フレッシュな顔ぶれを並べてきた。両チームともにアグレッシブな立ち上がり、最初にチャンスをつかんだのはアウェーの鳥栖だった。前半7分、素早い囲い込みから、仙台のパスコースを消すと、FW野田隆之介がボールをカット。そのままシュートに持ち込んだが、ボールはGK林卓人の正面を突いた。

 同12分には仙台も反撃に出る。縦パスを受けた松下がFWウイルソンにボールを入れると、前を向いたブラジル人FWは右足を振り抜く。GK 奥田達朗が触り、ボールはバーを叩く。その4分後にも、松下と好連係を見せるウイルソンが、ワンツーから抜け出してシュートを放ったが、これはゴール左に大きく外れて行った。

 勢いに乗った仙台は、同34分にもMF武藤雄樹がドリブルでボールを運び、相手の最終ライン前でシュートを放つ。しかし、これもGK奥田の正面に入ってしまった。同43分には右サイドで得たFKを松下がゴール前に蹴ると、逆サイドに上がっていたDF鎌田次郎にわたる。だが、鎌田はシュートを枠に飛ばせず、仙台は押し込みながらも先制点を挙げられない。前半終了間際の45分には、鳥栖のMF岡田翔平に左サイドを突破されクロスを上げられると、ゴール中央にいたFWトジンがヘディングで合わせ、ひやりとさせられる。

 後半に入っても試合の主導権を握る仙台は、後半6分、左サイドで得たFKを松下がゴール前に送る。ゴール前の混戦で、誰もボールに触ることはできなかったが、ボールはニアポストのギリギリを通り、ゴールネットを揺らした。「狙ったことにしておきましょう」と松下自身が振り返るラッキーなゴールで、仙台が先制する。

 同8分にも仙台は左サイドを突破した武藤から、ゴール前で松下が合わせるが、シュートはクロスバーに嫌われる。同12分にもゴール前の混戦からこぼれたボールを、左サイドから鎌田が折り返す。逆サイドのゴール前でFW柳沢敦が滑り込み、合わせようとしたが、わずかに届かなかった。

 鳥栖を押し込む仙台に追加点が入ったのは同17分だった。高い位置で相手のパスをカットしたMF角田誠が、約30mの位置から右足を振り抜くと、急激に変化したボールがゴールネットに突き刺さった。

 なかなかボールの運べない鳥栖は、同20分に尹晶煥監督が退席処分になるなど、後半は全くいいところなし。試合終了間際にも、CKのこぼれ球が鳥栖に渡ったところを、素早く奪い返した仙台の武藤が、ゴールを狙ったものの左に外れていった。

 試合はこのまま2-0で仙台が勝利。リーグ戦、4戦全勝と勢いになるチームが、ナビスコ杯でも初勝利を挙げた。


▼関連リンク
ナビスコ杯2012特設ページ

TOP