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クラブワースト記録更新…横浜FMが開幕から6戦未勝利、大宮とドロー

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[4.14 J1第6節 横浜FM1-1大宮 ニッパ球]

 横浜F・マリノスはホームで大宮アルディージャと対戦し、1-1で引き分けた。後半8分にFW小野裕二の今季初ゴールが決まり、先制に成功。チームにとって5戦ぶりの得点を守り切りたいところだったが、後半37分に途中出場のFW長谷川悠に決められ、勝ち点1を分け合った。これにより、横浜FMは開幕から6戦未勝利(4分2敗)とクラブワースト記録を更新。一方の大宮は、引き分けに持ち込んだものの4戦未勝利(1分3敗)と浮上のきっかけをつかめずにいる。

 横浜FMはMF小椋祥平が右肩脱臼のために欠場。MF富澤清太郎が先発し、MF中町公祐とダブルボランチを組んだ。対する大宮はDF坪内秀介が今季初先発を果たし、右SBに入った。

 開始早々、横浜FMがチャンスをつくった。前半3分、左サイドからドリブルで仕掛けた小野がPA手前左で倒され、FKを獲得。MF中村俊輔が左足で蹴り込んだボールはクロスバーを叩くと、跳ね返りは坪内にクリアされた。この流れで得た右CK。再度、中村が蹴り入れて、ニアサイドのDF栗原勇蔵に合わせようとしたが、わずかに合わなかった。

 対する大宮は徐々にサイドを起点に攻勢を強める。前半10分、左サイドを駆け上がったMFチョ・ヨンチョルがシュート性のクロスを入れた。これはGK飯倉大樹に止められる。直後の同11分にはFWラファエルが右クロス。PA内ゴール正面のMF金久保順が胸トラップから切り返しで右へ流れ、右足シュート。ゴール前の栗原に阻まれた。

 前半33分には中村がミドルシュートを狙うが、わずかにクロスバー上方へ外れる。同36分には大宮がチャンスメイク。MFカルリーニョスのクロスから坪内がヘディングシュートを狙ったがゴールネット上へ外れた。前半のシュート数はともに3本。互いに攻め込むもののシュートまで持ち込むことができない。0-0で前半を折り返した。

 そして迎えた後半。相手のミスを突き、横浜FMが先制点を奪った。後半8分、大宮が右サイド自陣内からスローイン。坪内からラファエルへのボールを背後からドゥトラがカット。こぼれを拾ったMF兵藤慎剛がワンタッチで走り込んだ小野へパスを送る。ドリブルで上がった小野がPA手前左から、迷うことなく自らシュート。右足から放たれたボールはゴール右隅へ吸い込まれた。横浜FMが開幕戦の柏戦(3-3)以来、5戦ぶりの得点を奪い、先制に成功した。その後も横浜FMはFW大黒将志や小野が裏へ抜け出しては、チャンスを演出。セットプレーでは幾度も中村が決定機をつくった。

 対する大宮は追いつこうと、後半32分に坪内に代えて、FW長谷川悠をピッチへ送る。MF渡邉大剛が最終ラインへ下がり、前線では長谷川とラファエルが2トップを組んだ。1トップから2トップへシステムを変更し、攻撃的な布陣で反撃に出る。すると後半37分、この采配がピタリとはまった。DF下平匠の左クロスをPA内正面のラファエルが落とす。こぼれを拾った長谷川がゴール右で粘る。最後は左足で流し込んだ。長谷川の今季初得点が決まり、大宮が1-1に追いついた。

 後半39分には大宮が2枚目の交代カードを切り、金久保に代えてDF渡部大輔を投入。同41分には横浜FMが最初の選手交代。兵藤に代わって、FW松本翔をピッチへ送った。終盤にも一進一退の攻防が続くがゴール前での精度を欠き、追加点は生まれない。1-1のまま試合は終了し、勝ち点1を分け合った。

 試合後、横浜FMの樋口靖洋監督は「1点を守るのではなく2点目を取りたかった。あの時間帯に点を取って、もう1点が欲しかった」と逃げ切れなかったことに悔しさをにじませた。勝ち点1を手にしたとはいえ、指揮官の進退問題も浮上している横浜FMにとって、クラブワースト記録更新となる開幕6戦未勝利は痛すぎる結果となった。

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