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連勝中の鳥栖は小林弾で追いつきドロー、柏は公式戦4戦未勝利

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[4.28 J1第8節 柏1-1鳥栖 柏]

 前節の敗戦でリーグ戦では3シーズンぶりとなる連敗を喫した柏レイソルはホームでサガン鳥栖と対戦し、1-1で引き分けた。FW北嶋秀朗の今季初ゴールで先制するも、セットプレーで失点。2度目のリードを奪うことはできず、勝ち点1を分け合った。対する鳥栖は連勝を2で止めたものの、しっかりと追いつき3戦負けなし(2勝1分)と好調をキープした。

 柏はGK菅野孝憲が体調不良のために欠場。GK稲田康志が昨年7月の移籍加入後、初出場を果たした。稲田にとってはJ1初ゲームとなった。また前節は出場停止だったDF酒井宏樹とMFレアンドロ・ドミンゲスが先発に戻ってきた。前線では神戸戦(1-3)と同じく、FW田中順也とFW北嶋秀朗が2トップを組んだ。対する鳥栖は前節の新潟戦(1-0)と同じ先発メンバーで試合に臨んだ。新潟戦でJデビューした福岡大からの特別指定選手MF清武功暉は同日に九州大学リーグがある影響からか、メンバーを外れた。

 立ち上がりから連勝中と勢いに乗る鳥栖が果敢に攻めた。前半14分には、左サイドスローインからのボールをつないでチャンスメイク。FW豊田陽平、MF水沼宏太とつなぐと、最後は走り込んだMF藤田直之がゴール正面からシュート。これは枠を外れた。その後もバイタルで仕掛けていくも、シュートを決めることはできない。0-0のままに時間は進んだ。

 前半41分には鳥栖がまたもチャンスを迎える。FWトジンの縦パスに抜け出た水沼が左足シュート。決定的な場面だったがGK稲田がビックセーブをみせる。スコアは動かない。しかし終了間際のロスタイム1分、柏がワンチャンスをものにした。MFジョルジ・ワグネルの右CK。左足で蹴り込んだボールにニアサイドへ北嶋が走り込むと、ヘディングシュート。北嶋の今季初ゴールが決まり、柏が先制に成功。前半を折り返した。

 後半に入り、徐々に流れの中からの攻撃で形を作る柏だったが、追加点は奪えない。ジョルジ・ワグネルの左クロスに飛び込んだ田中のシュートはクロスバーを叩くなど、チャンスシーンも決めきれなかった。すると後半25分、セットプレーから痛恨の失点。右サイドからMF金民友が蹴り込んだFK、飛び込んだトジンとGK稲田が交錯すると、こぼれたボールを拾ったDF小林久晃がシュート。これがゴールネットを揺らし、鳥栖が同点に追いついた。

 その後も鳥栖が立て続けにチャンスを演出。DFキム・クナンの右クロスに豊田が飛び込み、ヘディングシュート。ポスト左へ外れた。セットプレーからも決定機を迎えたが、シュートは枠に飛ばない。対する柏は後半27分に田中に代わって、FW工藤壮人、同33分にはMF大谷秀和に代わり、MF茨田陽生をピッチへ送った。しかし、流れは変えられず。同38分、ジョルジ・ワグネルに代えてMF澤昌克が出場した。

 後半43分にはレアンドロを起点に決定機を迎える。絶妙なタイミングで戦線へスルーパス。これに工藤が抜け出す。ボールを収めればGKとの1対1と逆転のチャンスだったが、トラップミス。シュートまでは持ち込めなかった。同44分には酒井が右サイドをオーバーラップ。北嶋が走り込むも、伸ばした足はわずかにボールに届かない。1-1で試合は終了。勝ち点1を分け合った。

 試合後、粘りをみせて追いついた鳥栖の尹晶煥監督は「前半最後に集中力が緩んだところで失点してしまった。しかし後半に入って、最後まで選手たちが諦めずに戦った結果、アウェーで勝ち点1を手にすることができたと思う」と選手たちをねぎらった。一方、ホームで勝ちきれなかった柏のネルシーニョ監督は「忍耐と辛抱の時期に差し掛かっている。ゲームの内容や、やっていることも悪いわけではない。そのためにも練習を続け、私は私の仕事をするだけ」と険しい表情で話していた。

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