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激しい点の取り合いの末、川崎Fが磐田を下して風間体制初勝利

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[5.3 J1第9節 川崎F4-3磐田 等々力]

 12位川崎フロンターレはホームで7位ジュビロ磐田と対戦し、4-3で勝利した。ホームでは開幕戦以来の白星。風間八宏監督の初陣となった広島戦(1-4)では、今季最多4失点の完敗を喫していたが、就任2戦目にして初勝利を手にした。一方の磐田は終盤に驚異の追い上げをみせたが、追いつくことはできず。2戦7失点で今季初の連敗を喫した。

 川崎Fは前節でCBを務めた稲本潤一がアンカーで先発。左SBには中盤が本職の登里享平が抜擢された。4-2-3-1から4-3-3へシステムも変更。中盤ではMF中村憲剛とMF大島僚太が組み、3トップは右からFW小林悠、FW矢島卓郎、FW楠神順平が入った。対する磐田は前節から先発3人を変更。最終ラインではDF金沢浄が先発し、MF菅沼実、FW山崎亮平も先発した。

 試合は前半30分、川崎Fが先制する。矢島のグラウンダーの左クロスに走り込んだ大島がニアサイドからシュート。冷静に流し込み、1-0とリードを奪う。大島にとってはJ初ゴールが決まった。そのまま前半を折り返すと、川崎Fベンチが先に動く。後半開始と同時に小林に代えて、MF山瀬功治をピッチへ送った。

 すると後半からは激しい点の奪い合いとなる。後半8分、大島との絶妙なワンツーからPA内左へ抜け出した楠神がMF山本康裕に倒され、PKを獲得する。これを矢島がゴール右隅へ決め、川崎Fが2-0と差を広げた。さらに同10分にはダメ押しの3点目。金沢からのバックパスをDF藤田義明がGK八田直樹へ流すも、ボールは中途半端な位置へ流れてしまう。走り込んできたDF田中裕介がボールをかっさらい、シュート。一瞬のミスを見逃さず、3-0に突き放した。

 このまま終われない磐田は、PK献上の山本が意地をみせる。後半14分、DF駒野友一の左クロスをDFがクリアミス。こぼれを拾った山本が右足で流し込み、3-1と1点を返す。それでも勢いの止まらない川崎Fはシンプルな攻撃から簡単に4点目を奪う。後半17分、中村が田中とのパス交換から前線へ絶妙なスルーパス。抜け出した矢島がPA内からグラウンダーの右足シュートを流し込んだ。再び3点差に突き放し、試合を進めた。

 諦めない磐田は果敢に仕掛ける。すると後半22分に山本がこの日2点目。MF山田大記の右クロスはDFに弾かれるが、こぼれを拾ったFW阿部吉朗が右クロス。走り込んだ山本が頭で叩き込んだ。4-2と再び2点差に詰め寄った。同39分には磐田が3点目を奪うチャンスを迎える。駒野の右クロスに飛び込んだ阿部のヘディングシュートがDF井川祐輔の手に当たり、ハンドの判定。PKを獲得した。しかし、FW前田遼一が右隅へ蹴り込んだボールはGK西部洋平がビックセーブ。決めることはできなかった。

 それでもロスタイム1分、途中出場のMFペク・ソンドンが右サイドを駆け上がり、クロスを入れる。ファーサイドに走り込んでいた阿部が必死に押し込み、4-3とするゴールを決めた。ついに磐田が1点差に詰め寄った。それでも終盤の猛攻をなんとか耐えきった川崎Fが4-3で逃げ切り勝利を収めた。

 試合後、自身J初ゴールで先制点を決めた大島は「勝てて良かったです。ヤジさんからいいボールがきたので、上手く合わせられて良かった」とハニかむと、次節の名古屋戦へ向けて「相手は関係ないので自分たちのサッカーをして、次も勝てるように頑張りたい」と力を込めた。風間体制で初勝利を手にした川崎F、ここから浮上となるか。

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