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70mを激走し、追加点を挙げた横浜FC・DF阿部「より結果を求めたい」

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[7.22 J2第25節 横浜FC 3-1 鳥取 ニッパ球]

 自陣深くから、一気に敵陣深くまで約70mを一気に駆け抜けた。後半30分、GKシュナイダー潤之介を起点に、右サイドからのカウンターに出た横浜FCの攻撃を締めくくったのは、左SB阿部巧だった。MF武岡優斗からのパスを受けると、左足を振り抜く。ボールはGKの股間の下を抜けて、鳥取ゴールに決まった。

 試合も終盤に差し掛かろうとした中でのプレーだが、阿部は「走るのはいつも通りかな」と、涼しい顔で言い「決められたことは嬉しいけど、あのシーンもみんなが切り替えてくれて、良いボールを出してくれたおかげ」と、チーム全体で取れたゴールであることを強調した。

「みんなが集中してプレーしていたし、良い判断をしてくれました。まずシュナさんが早く始めてくれて、(杉山)新さんも、(武岡)優斗くんも、ジャンさん(大久保哲哉)も、オレも前に走っていた。多くの人数が一気に(守から攻へ)切り替えてくれていたので、あの瞬間に数的優位をつくれた。みんなの切り替えの意識が高まっていたし、ちょっと疲れた時間にそれができるのは、いいことかなと思います」

 多くの選手を起用しているチームの中で、唯一、開幕から全試合フル出場を続けている。だが、その記録自体には何も意味がないと言う。

「結果を残さないと、試合に出続けるだけでは意味がない。1試合1試合、責任を持って、しっかりしたパフォーマンスを出していきたい。今日はゴールを挙げることができましたが、より結果を求めたい。もっとアシストの数を増やしたいし、精度を上げていかないといけないと思っています」

 この試合でも後半39分に、PA内に走り込んだFW三浦知良にクロスを送った場面があった。しかし、三浦のヘディングシュートはGKの正面に飛び、追加点にはならなかった。

「もっとクロスの精度を高めていきたい。あそこでもう1点入っていれば、相手も戦意を喪失していたと思うので。1点で満足せずに、しっかりと意識してやっていきたいと思います」

 今シーズンの初得点を挙げた166cmの左SBは、ゴールに満足することなく、さらなる成長と活躍を誓った。

(取材・文 河合拓)

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