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J復権へ 広島、仙台、浦和、柏の4選手がアジア制覇の誓い

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 2013Jリーグキックオフカンファレンスが22日、都内で開催され、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)に出場するサンフレッチェ広島のFW佐藤寿人ベガルタ仙台のFW赤嶺真吾浦和レッズのMF阿部勇樹柏レイソルのMF大谷秀和が出席した。

 10年以来、3年ぶりのアジア挑戦となるJ1王者・広島の佐藤は「まずは前回果たせなかったグループリーグ突破を目指したい」と、最低限の目標を掲げる。10年大会では3連敗後、3連勝。怒涛の追い上げを見せたが、勝ち点1及ばず、グループ3位で敗退した。「前回の反省を生かして、いいスタートを切りたい」と誓った。

 昨季のJ1で2位に入り、初のACL出場を決めた仙台。「個人としてもチームとしても初めてのACL。どういう状況、どういう環境か分からないけど、楽しみながらやっていきたい」と話す赤嶺は「アウェーの雰囲気は想像がつかないけど、チーム一丸となって、サポーターを含めたベガルタ仙台として戦っていきたい」と意気込んだ。

 07年のアジア王者である浦和は08年以来、5年ぶりにACLの舞台に戻ってきた。6年前のACL優勝メンバーの一人でもある阿部だが、「よく07年に優勝したと言われるけど、もう終わった話。新たなレッズとして向かっていきたい」と、チャレンジャー精神を貫く。26日のグループリーグ第1節では、熱烈なサポーターを抱える広州恒大(中国)とアウェーで激突するが、「そういう中でサッカーができるのは幸せなことだし、楽しみ。向こうにもレッズのサポーターがたくさん来てくださると聞いている。アウェーでも自分たちのサッカーをしたい」と自信を見せた。

 天皇杯覇者の柏は2年連続2回目の出場となる。ACL初参戦となった前回大会は決勝トーナメント1回戦で蔚山現代(韓国)に2-3で敗れ、16強敗退。大谷は「ラウンド16で負けた蔚山が結果的に優勝して、クラブW杯に出ていたのは悔しかった」と振り返る。「去年、結果が残せなかったのはアウェー。昨年の経験を今年すぐ生かせるのは大きい。スタッフも最善の努力をしてくれている。それに応えるためにも、何としても結果を残さないといけない」と強い決意を口にした。

 それぞれに意気込む選手たちだが、共通する思いはアジアにおける日本勢の復権だ。07年の浦和、08年のG大阪を最後に、Jリーグ勢は4年連続でACLのタイトルを逃しており、昨季はG大阪がグループリーグで敗退したほか、柏、F東京、名古屋はいずれもベスト16で姿を消した。

「代表チームはアジアのトップレベルにあるということを結果でも示しているし、周りからもそういう評価を受けているけど、ACLではそこのレベルまでいけていない。Jリーグのプライドを持って戦いたい」と佐藤は力説。ACLに優勝すれば、12月にモロッコで開催されるクラブW杯への出場権も獲得する。2年連続出場へ「もう一度出たいというのは選手だけでなく、ファンの方々も思っている」と力を込めた。

 07年にアジア代表としてクラブW杯に出場している阿部が「昨年も見ていたけど、日本のチームが出てないと見た気がしないし、楽しみもない。この4チームすべてが、とはいかなくても、上位に勝ち進んで、クラブW杯に出たい」と言えば、11年にクラブW杯に出場した大谷も「選手もファンも、もう一度あの舞台に戻りたいと思っている。(ACLの)ベスト4をこのチームで占めるぐらいの気持ちを持って、Jリーグを代表して戦いたい」と誓っていた。

(取材・文 西山紘平)

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