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J1昇格PO王手の甲府がACLでも首位浮上、運命のJ2最終節へ篠田監督「今は良い流れ」

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[11.8 ACLグループH 甲府 4-1 浙江 国立]

 J2からACLに初参戦しているヴァンフォーレ甲府が“ホーム”2連勝でグループHの首位に立った。4試合を終えて2勝1分1敗の勝ち点7。メルボルン・シティ(オーストラリア)と勝ち点、得失点差で並び、総得点で上回った。

 先制点を決めたFWピーター・ウタカは「J2が誇りを持っていい試合だった。選手たちが強いハートを持って挑んだ」と胸を張った。グループ首位に立ったことについては「皆さんの中には驚く方もいるかもしれないが、ハードワークを積んで、自信を持ってやってきた結果、ここにいる。より努力して(グループリーグを)抜けられるようにしたい」と力説した。

 篠田善之監督は「現在首位と言われてもピンと来ないし、グループリーグ突破のためにはあと2つ大事な試合が残っている」と冷静に語った。勝ち点6で3位のブリーラム・ユナイテッド(タイ)を含めて混戦となっており、グループリーグの行方はまだまだ分からない。

 ACLの次節は今月29日に勝ち点7で並ぶメルボルン・シティを再び“ホーム”国立競技場に迎えるが、スケジュールとしてはその直前の25日あるいは26日にJ1昇格プレーオフ準決勝が組み込まれている。現在、J2でプレーオフ圏内の6位に位置する甲府は12日の最終節で7位山形との直接対決を控える。J1昇格プレーオフへの切符を手にすれば、昇格プレーオフの準決勝と決勝の間にACLの大一番が入ってくることになる。

 リーグ戦とACLでメンバーを入れ替えながら戦っている篠田監督は「リーグ戦に出ていない選手はACLで試合に出たい気持ちが強いし、ACLに出なかった選手はさらにモチベーションを高くしてリーグ戦に臨むという良い形で毎試合に臨めている」と指摘。J1昇格とACLグループリーグ突破という2つの大きな目標に向け、「自分もチャレンジしたい、勝ちたい、チームのために走りたいという思いが(リーグ戦とACLの)両方に出ていて、今は良い流れだなと思っている」という好循環が生まれているようだ。

(取材・文 西山紘平)
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西山紘平
Text by 西山紘平

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