beacon

一発退場の明本とスタジアムを出た浦和FW興梠慎三「アキも責任を感じている」

このエントリーをはてなブックマークに追加

DF明本考浩が一発退場

[11.8 ACLグループJ第4節 浦項 2-1 浦和 浦項]

 浦和レッズは気持ちの入った素晴らしい試合の入りから、前半36分にホセ・カンテのゴールで先制。しかし、相手が攻勢に出てきた後半にファウルトラブルから流れが暗転し、後半18分にPKを与えて追いつかれ、試合終了間際の失点で力尽きた。

 1-1だった後半40分からピッチに立ち、勝ち越しを狙って奮闘したFW興梠慎三は試合終了後、後半27分に相手のカウンターを阻止しようとしたプレーでファウルし、レッドカードを提示されて退場したDF明本考浩と並んで歩きながら取材エリアに現れた。

 退場処分となった選手・スタッフは試合後の取材を受けられないルールとなっているため、明本はそのままバスへ。興梠が報道陣の取材に応じた。

「退場がちょっと苦しかったかな。(同点とされる)失点も痛かったけど、それでもまだ逆転できる時間帯ではあったので、そういう意味では退場になったのが大きかった」

 興梠が指摘したのは明本のプレーについて。「カウンターだったので、あいつなりにファウルで止めたかったと言っていた。もちろんあそこはファウルで止めるべきだったけど、もう少し賢くやらないと」と言及。興梠自身の見解は明本にも伝えたと言い、「アキ(明本)も責任を感じている。賢くファウルできたシーンだったとは思う。本人が一番反省しているんじゃないですか」と代弁した。

 興梠が出た後半40分から9分間のアディショナルタイムを含めた約15分間には、10人でありながら前に残ってチャンスをつくった。GK西川周作のゴールキックに反応して相手DFの裏を取ってチャンスメークする十八番の形も出した。しかし、勝ち越しのゴールを得ることはできず、反対に相手にやられた。

「1人少ない状況だったけど引き分けだったら俺はダメだと思って前に残っていた」。終盤に交代で入ったのは興梠やブライアン・リンセン。FWが2枚も投入されたのだから、ベンチが意図した優先順位が勝ち点3奪取であるのは間違いなかった。

 ただ、結果は4試合終了1勝1分け2敗、勝ち点4。グループ首位突破は消滅し、グループ2位の上位成績での突破を狙うことになり、興梠は「勝ち点10位以上は拾わないといけないと思うので、残り2試合は勝たないと」と奮い立たせるように言った。

(取材・文 矢内由美子)
●ACL2023-24特集
矢内由美子
Text by 矢内由美子

TOP