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ACL決勝Tへの道を開いた“動き出し”…横浜FM喜田拓也「あそこは相手の泣きどころかなと」

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MF喜田拓也

[12.13 ACLグループG第6節 横浜FM 3-0 山東泰山 横浜国]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の決勝トーナメントに進むためには、2点差以上の勝利が必要だった横浜F・マリノス。その切符を大きく手繰り寄せる1点は、主将の果敢な攻撃参加から生まれた。

 1-0で迎えた後半12分、DF角田涼太朗が前を向くと、MF喜田拓也はスルスルと右ハーフスペースに潜り込んでいった。「どこかで穴を開ける作業は必要なので、あそこは相手の泣きどころかなというのは試合で感じていた。思い切って入っていくことはやっていきたいと思っていた」。相手を引きつけながらスペースでボールを受けると、おかげでフリーになっていたFWヤン・マテウスに展開。そこからのクロスでFWアンデルソン・ロペスのゴールが生まれた。

「ツノもいいボールをくれたし、ヤンがあそこにいるのもわかった上で入っていって、うまくヤンと連係を取れて、ブロックを崩すことができた。タイミング的にも点数的にもすごく大きな一発にはなったと思う。自分たちがやってきたことなので、チームとして形が出せたのはすごくポジティブだったと思う」。このゴールで大きく優勢となったチームは後半19分にも1点を追加し、グループ3位からの大逆転で首位通過を決めた。

 もっとも試合前の時点では、突破条件を大きく意識しすぎることはなかったという。

「タイミング的には2023シーズンのラストということで、もちろんケヴィンもラストゲームだったし、タイミングとしては示すべきものを示したいというのがあったので、みんなで作り上げてきたもの、やってきたことに全員が誇りを持って示そうというのは僕からも選手に投げかけて、意思統一をして入った。条件はあったけど、そうじゃなくて、自分たちがやってきたことをしっかり出せれば、間違いなく望むものは手に入るというのがあった」

 その結果の3-0での圧勝劇。喜田は「マリノスの素晴らしさ、やってきたことは見ている皆さんに感じてもらえたんじゃないかと思う」とチームの戦いぶりを誇った。

(取材・文 竹内達也)
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竹内達也
Text by 竹内達也

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