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横浜FMがクラブ初ACLベスト4! 後半1人退場から山東の猛攻浴びるも…山根の好クロスからA・ロペスが渾身決勝ボレー

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FWアンデルソン・ロペスが決勝ゴール

[3.13 ACL決勝トーナメント準々決勝第2戦 横浜FM 1-0 山東泰山 横浜国際]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は13日に準々決勝第2戦を行った。横浜F・マリノス山東泰山(中国)に1-0で勝利。後半開始早々にDF永戸勝也が退場処分で数的不利となったが、後半30分にFWアンデルソン・ロペスが決勝ゴールを決める。2試合合計3-1でクラブ初のベスト4に勝ち進めた。

 クラブ史上初のベスト8進出を果たした横浜FMは、敵地での準々決勝第1戦で2-1と先勝した。ホームで迎えた第2戦では両SBを変更し、出場停止明けのDF松原健と先発復帰の永戸を起用する。

 4-1-2-3の布陣で、GKはポープ・ウィリアム、4バックは左から永戸、DFエドゥアルド、DF上島拓巳、松原。アンカーはMF喜田拓也、左インサイドハーフはMF植中朝日、右インサイドハーフはMF渡辺皓太。前線3人は左からFWエウベル、A・ロペス、FWヤン・マテウスが並んだ。[両スタメン&布陣]

 勝利しかない山東は先発2人を変え、エースFWクリザンを起用。序盤は横浜FMがボールを握る。前半6分、右サイドからY・マテウスが左足でクロスを上げると、ファーサイドに待ち構えた植中がヘディングシュート。だが威力はなく、GKワン・ダーレイにキャッチされた。

 その後も横浜FM優勢で試合を運ぶ。前半22分にはPA手前でFKを獲得。永戸が左足キックで低い弾道のシュートを放つが、コースをGKワンに読まれて正面に収まった。

 前半25分を過ぎると、徐々に山東がペースを握り始める。前半31分にはMFリー・ユェンイーの右CKからDFリウ・ヤンがヘディングシュート。ボールはゴール右隅からわずかに逸れた。その後は左サイドのMFバレリ・カザイシュビリ、右サイドのFWフェルナンジーニョ、中央のクリザンを中心に横浜FMのゴールに迫る。

 要所で反撃に出る横浜FMだが、前半42分にアクシデント。敵陣に入り込んだY・マテウスが負傷してしまう。プレー続行不可能でFW宮市亮が投入された。エウベルが右ウイングに移動し、宮市が左ウイングとしてプレーをする。

 前半はスコアレスで終了。横浜FMは2試合合計2-1でスコアを上回ったまま、残り45分間に臨む。

 だが、横浜FMは後半開始早々に苦境を迎える。前半にイエローカードを受けていた永戸が相手選手を足裏で蹴ってしまい、2度目の警告で退場処分。数的不利のなかで戦うことになった。

 1人足りない横浜FMは後半8分に2枚替え。エウベルと植中を下げ、MF山根陸とDF渡邊泰基を入れる。4-3-1-1の布陣で、渡邊が左SBに入り、山根が3センターの右へ。宮市とA・ロペスが前線に立った。

 横浜FMはA・ロペスが単騎突破で決定機を作るも、ゴールには結びつかない。その後は山東の猛攻を浴びながらも、堅固なブロックでゴールを守り続けた。

 そして後半30分、横浜FMの反撃がゴールに結びつく。松原が右サイドから鋭い縦パスを配球。宮市が深い位置で相手2人を引き付けながらマイナス方向に折り返す。山根がPA右で冷静な切り返しからクロス。ファーサイドのA・ロペスが左足ダイレクトボレーをゴールに突き刺した。

 2試合合計3-1と大きな追加点を手にした横浜FM。後半34分には宮市が敵陣に入り込む直前にMFガオ・ジュンイーに倒される。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のチェックから主審もモニターで確認し、決定的な得点機会の阻止とみなされてガオにレッドカードが出された。

 再び同数の戦いとなった横浜FMは後半39分に2枚替え。喜田とA・ロペスに代えて、MFナム・テヒとMF榊原彗悟を投入した。

 横浜FMは残り時間で冷静に試合を運ぶ。そのまま1-0で試合を終え、2試合合計3-1でクラブ初のベスト4進出を決めた。4月17日の準決勝で蔚山現代(韓国)と対戦する。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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