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4位を悔しがるDF吉田「韓国には二度と負けたくない」

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 北京五輪に続く2度目の五輪を終え、U-23代表のキャプテンを務めたDF吉田麻也(VVV)は、新たな決意を胸に帰国した。

「最初の期待値があまり高くなかったチームが、44年ぶりのベスト4に進出したことは評価できること」と口にしつつ「なぜその上に行けなかったのか、メダルを取れなかったのかを考えないと、これから先がないと思うし、オリンピックはU-23という若い選手の集まり。大事なのは、これから一人でも多くの選手がA代表に入って行き、W杯の舞台に立つことだと思うので、このベスト4に満足せず、悔しさをバネに、またイチから2年後のW杯に向けてやっていきたいです」と語った。

 前回の大会では、短時間の出場にとどまった。しかし、OA枠で招集された今回は主将を務め、全6試合にフル出場。日本の4強進出の立役者となった。DF酒井高徳も「大事なところで引き締めてくれて、精神的に支えてくれたキャプテンだった」と語っている。自身も「両大会とも悔しさが残る大会」と振り返りながらも、今大会での悔しさは次につなげやすいと話した。

「両大会とも悔しさが残る大会ですけど、今大会の方が明らかにポジティブな悔しさです。北京のときよりは自分の足でプレーできた思いが強いので充実はしていますけど、オーバーエイジとして招集されて、最後みんなをリードしきれなかった悔しさはあります」

 何より悔しいのは、3位決定戦の韓国戦だ。0-2で敗れた日本は、試合を支配しながらも速攻から2失点を喫し、銅メダルを逃してしまった。アジアのライバルへの言葉には、自然と力が入った。

「正直、韓国にはもう二度と負けたくないですね。今後、韓国と戦うときは、常に今回の悔しさがよみがえると思うし、忘れることはないと思います」

 再び韓国と対戦するとしたら、次はA代表の一員としてだ。ザッケローニ監督から、絶大な信頼を寄せられているCBは、15日のベネズエラ戦にも招集されている。この経験で成長した姿を、A代表でも見せたいと言う。

「やっぱり1か月近くこのチームにいて、自分の成長のためにもここに来たので。A代表に帰って、また成長した姿を(A代表の)みんなに見せたいですし、みんなに認めてもらえるようにアピールしていきたいと思います」

 ロンドンの舞台でチームをけん引してきた男は、一足先にフル代表で、世界の4強に入った経験を示していく。

(取材・文 河合拓)

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