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U-23日本代表帰国会見 関塚監督コメント

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 44年ぶりに五輪でベスト4入りしたU-23日本代表が12日に帰国し、千葉県内で会見を行った。惜しくも4位に終わったが、監督、選手は悔しさを口にしながらも、充実感と今後への強い意欲を感じさせている。

以下、関塚監督コメント全文

関塚隆監督
―多くのサポーターが出迎えていたが?
「あんなに多くの方に出迎えていただけられるとは、光栄です」

―今の率直な気持ちは?
「やっぱり6試合やりきったなという気持ちと、メダルがもう少しだったので、悔しい気持ちが、混ざっているなっていう感じです」

―表情はスッキリされている?
「僕自身は2年間、オリンピックでメダルを取ると言うことでやってきて、本大会に入るところから良い流れで本大会に入れたと思うので。実際に(五輪に)入って試合をやりながら移動という過酷なスケジュールの中で、本当に選手と一体感を持って、一試合一試合の積み重ねていくことができました。その中でも精いっぱい、やるべきことはやったなという気持ちはあります。そういう意味では関係者、それからコーチングスタッフ、選手たちに感謝しています。特にスカウティングの部分では、この年代のスカウティングというのはメンバーも変わり、試合数も少ない中で、相手の個人、チームの形の分析は大変だったと思います。それを、まとめ上げて(スカウティングレポートを)つくり上げる準備を寝ずにやってくれていた。メディカルの方もそうですが、この中2日で仕上げていくのは大変な労力があった。そういう意味では6試合やり切ったのは一つの成果だったと思います。そういう意味で、僕は感謝しています」

―日本に帰って来て、やりたいことはあるか?
「もう15日には代表の強化試合もありますし、これからサッカー界はW杯最終予選も進んでいきます。選手も所属クラブでの試合がありますから。そこに対して、少し今日ぐらい、昨日と今日くらいはゆっくりしてもらって、すぐに切り替えてほしいですね。気候も違うので、コンディションを崩さずに、ここがスタートだと思って、またみんなでやっていくことが大事だと思います」

―A代表のコーチも務めているが?
「15日は行きません。原さんから『休め』と言われました。その先はまだわかりません。ただ、今日はキリンの一番搾りを飲んでゆっくりします」

―指導者として新たな発見は?
「すべてでしたね。こうして世界の相手に戦えたというところで。準備期間からそうですが、3月のアジア最終予選を抜けるまでは、どうしてもアジアの戦い(を考えた)。アジアを抜けるのも非常に難しいですからね。条件などがあって、どうしてもそこに目が行く。そこが終わって、今度はドロー(=組み合わせ抽選)で世界を相手にするということに切り替える。その後、トゥーロンに行って、出場しないトルコ、オランダ、(五輪本大会では)当たらなかったフランスとかとの試合をしても高い能力がありました。ましてやドイツが欧州の代表になっていたら、フル代表にも多く名を連ねているチームですから、ここに対してどうやって日本がどう戦っていくか、非常に大事なところだと思います。ただ、戦えないことはないと思います。日本の良さを出せば、決して戦えないことはない。今大会で、スペインは調子を崩しましたが、崩したのは我々だと思いますから。これからもっと世界で成績を残していくためには、今回が一つのスタートになればいいと思います。やるべきことはまだまだありますけど。はい」

―15日以降というのは?
「まだそこは話し合っていません。我々(五輪スタッフ)は手分けしてクラブ関係者へのあいさつ回りにいきます。1か月近く選手を借りていましたので。15日に出発してね。壮行試合を考えると丸々1か月ですから」

―監督自身は疲れていないか?
「大丈夫です。選手も含めて大きなケガもなく、体調を崩す人もなく、みんなで最後まで戦えました」

―監督として世界と戦うやり甲斐を感じたか?
「いいっすね、緊張感があってね」

―少し休んで、再び戦いの場に立つ?
「そうですね。疲れが出ないようにして。選手たちもそうだと思いますし、多少中2日でやって無理をさせた選手もいますから。選手たちの動向をわれわれも見守っていかないといけませんし、クラブやチーム関係者にも説明しないといけないところもありますからね」

―今後A代表に上がる選手も出ると思うが、見続けたいか?
「見続けていきますよ。これは今大会に出場した選手だけでなく、ここで外れた選手たち、年代(別の最後の大会に出られなかった)の悔しさもあると思いますし、そこをバネにまた奮起して、次のステップで頭角を表してもらいたいと思います。ここからは、またそこ(フル代表)に向けた競争がすべてのプレーヤーたちにとっても始まると思います」

(取材・文 河合拓)

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