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[選手権]攻撃で圧倒!新潟内定MF小塚のゴールなどで帝京長岡が中津東に3発快勝!

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[1.2 全国高校選手権2回戦 中津東0-3帝京長岡 埼玉]

 アルビレックス新潟に加入内定しているMF小塚和季(3年)ら多くの攻撃のタレントを擁する帝京長岡(新潟)は、マンツーマンディフェンスの粘り強い守備とサイド攻撃が持ち味の中津東(大分)を攻撃で圧倒し、3-0で勝利した。

 前半は帝京長岡が縦に速い攻撃で押し込む展開ながら「さすが九州のチームだけあって、バイタルエリアやロングボールの競り合いで分が悪く、たくましかった」と帝京長岡・西田勝彦ヘッドコーチが語った通り、中津東の体を張った守備に苦しんだ。中津東はマンツーマンディフェンスで、しっかりと帝京長岡攻撃陣をマークした。

 帝京長岡が攻め込みながらも中津東守備陣を崩せないまま0-0のまま推移していたが、前半終了間際の37分、帝京長岡はFW山田貴仁(2年)にロングボールを入れ、こぼれ球を拾ったMF三田陽介(3年)が左に開いたMF長坂拓海(3年)へパス。これを長坂が左足でシュートを決めてようやく先制した。先制点を決めた長坂は「嬉しかった。三田が良いパスをくれたので決めるだけだった」と喜びを語った。

 前半を1-0で終えると帝京長岡は後半も攻撃の手を緩めなかった。5分、ショートコーナーからパスを受けたDF滝沢秀哉(3年)が左サイドから思い切ってシュート。これがゴール右隅を破って、帝京長岡にとって大きな2点目が入った。その後、帝京長岡は縦に速い攻撃で多くのチャンスを作ったが、中津東も20分過ぎからは試合終盤サイドの攻防で優位に立ち、決定機を作ったが決めきれなかった。そうして2-0のまま時間は過ぎ、迎えたアディショナルタイム、ショートコーナーからパスを受けた小塚が左サイドから豪快に右足を振り抜き、ゴールを決めて試合終了。3-0で帝京長岡が圧倒的な攻撃力を見せ付けて勝利した。

 帝京長岡は攻撃陣の個の力で中津東を圧倒。中津東の松田雄一監督は「一瞬のスピードでマークをはがされた場面は、相手がテクニックを持っていた」と攻撃陣のテクニックに脱帽していた。帝京長岡の西田ヘッドコーチは1トップの山田に「ついてこないCBの方へ動いてスペースを空けるように」と指示。結果的に山田が空けたスペースを使えた長坂が先制ゴール。「長坂は体は小さいがよくボールがおさまった。九州にいないタイプの選手かもしれない。ギャップに動いてボールを受けた時はリズムが出た」と長坂のパフォーマンスを賞賛した西田ヘッドコーチは、明日以降「もっとボールを動かして、人も動いて相手も動かすサッカーを表現したい」と意欲を見せた。

 中津東の松田監督は「FW中島大輔(3年)の交代くらいからはウチに流れがあった。チャンスは作れていて2-1になれば良かったが、点を取れなかったのが今後の課題」と後半の決定機を決めきれなかったことを悔やんだ。キャプテンのFW山本卓斗(3年)が前日のセットプレー練習でGKと接触し腰を強打して骨にヒビが入り、欠場を余儀なくされたことも非常に痛かった。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 小林健志)

【特設】高校選手権2012

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