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ガビ&シャビ、アトレティコとバルセロナの元象徴2人がプレースタイルについて意見を戦わす

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アルサッドでプレーするMFシャビ・エルナンデス

 カタールのアルサッドでともにプレーするスペインサッカー界の重鎮2人、MFガビとMFシャビ・エルナンデスが、24日に行われるリーガ・エスパニョーラ第13節アトレティコ・マドリーバルセロナを前に意見を戦わせた。

 今は同じチームでプレーするバルセロナの元象徴シャビとアトレティコの元象徴ガビは、スペイン『カデナ・セール』の番組“エル・ラルゲーロ”とのインタビューに応じた。ポゼッションと堅守速攻という相反するプレースタイルの守護者だった両選手は、やはり互いの主張を曲げない。

 口火を切ったのは、シャビだ。隣にガビがいるために多少の遠慮はうかがえたが、バルセロナのプレースタイルこそがフットボールを最も楽しめるものだと主張する。

「アトレティコよりもバルセロナのプレーの方が難しいと思う。自分の意見ではボールを保持して、スペースをつくる、探す方が難しい。後ろに引いて一枚岩になって速攻を仕掛ける方が難易度は低いが、しかしそれが醜いフットボールを意味するわけじゃない」

「自分はほかのフットボールにも、すべての監督にも全面的に敬意を持っている。今は監督講習だって受けているわけだしね。ただ、自分の好みはそうしたフットボールであり、それこそが最高のプレー方法で、最も楽しめるんじゃないか、ということだよ」

 これに対してガビは、シャビの意見を尊重しつつも、アトレティコのプレースタイルも成功を手にできるものと定義づけた。

「僕はアトレティのプレーを満喫した。ボールを奪い、アシストして、ジエゴ・コスタが決める…。各々が成功したやり方を支持するということだね。シャビについては、スペインとバルサのシステムで最も優れた選手だったんだよ。僕はアトレティでそうじゃなかったし、彼がそういう見方をするのは当たり前だ」

 シャビはまた、アトレティコであってもバルセロナのようなプレースタイルで成功をつかめるとの見解を述べている。

「アトレティコはバルサみたいにプレーできる。その逆もまた然りだ。ベティスもセティエンとともにああいうチームになったわけだし、結局は監督がどうしたいかだ。プレシーズンの数か月で、どのようなオートマティズムを植え付けるかなんだよ」

「ペップが率いるならば、アルサッドだってボールとともにすることが増えるし、シメオネだったらボールなしですることが増える」

 一方でガビは、アトレティコがディエゴ・シメオネ監督の哲学があるからこそ、結果を手にでいることを強調した。

「アトレティにペップが来たら? 監督が望むシステムでプレーできる選手たちがいるだろうけど、勝てないと思う。“ティキ・タカ”をやっても今みたいには競うことはできない、それは明確だ。今のアトレティコは一つのやり方を実践するためにつくり上げられている。だから、チョロが去るなら、やばいよね」

 もしシャビがバルセロナの監督であれば、アトレティコ戦でどのような指示をするのだろうか。

「まずは対等のアグレッシブさ、情熱がなければならない。その点で彼らと並ぶのはとても難しい。アトレティコの情熱は凄まじく、そのボールに向かう姿勢や球際での激しさは、競い合うことが難しい。それと速いボール回しでもって彼らが密集することを許さず、オーバーラップする両サイドバックが両ウィングバックと絡んで中央のスペースを空けるようにしないと。もちろん、バルセロナようなチームが、アトレティコ相手に苦戦するのは当たり前だ」

 反対にガビがアトレティコの監督であれば、どのようにバルセロナの長所を打ち消すのだろうか。

「バルセロナ相手には、前線でボールを奪うときにチャンスを生み出してきた。彼らはボールをつなぎ、ロングボールを使わない。だから僕たちが前線からしっかりプレッシングを仕掛ければ、危険な場面を生み出せるんだ。ただ後方に下がり過ぎてしまうと、メッシらにやられてしまうこともある。だから前線から彼らを追い回すことが重要なのだと思う」

 両者の今回の試合のスコア予想は、その体に身についている哲学を反映したものだった。ガビは「そりゃ伝説の1-0さ(笑)!」とウノセロ予想をし、この言葉に笑みを浮かべたシャビは、次のように語った。

「僕は1-2でバルサだね。うん、それがいい。でも難しい試合になる。アトレティは良いしね。4-5か1-2か? ならば4-5だけど、それは僕だけじゃなくて、ファン、選手、監督の誰もが望むスペクタクルだ」

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