beacon

流経大柏の俊足DF西尾は右SHとしてサイド封じ。「完璧に抑えられるようにならなければ」

このエントリーをはてなブックマークに追加

流通経済大柏高のDF西尾颯大は右SHとして先発し、アシストも

[1.12 選手権準決勝 瀬戸内高 0-5 流通経済大柏高 埼玉]

 準々決勝は左SBとして秋田商高のキーマン、MF鈴木宝主将をマンマーク。そのDFはこの日、右SHとして先発フル出場し、アシストまでしてのけた。

 流通経済大柏高西尾颯大(3年)は前回大会、右SBとして2試合で先発出場している俊足DF。この一年、CBやSBを務める万能型として重宝されてきた西尾は今大会、先発、交代出場で相手のキーマンを消す役割を担ってきた。

 この日のタスクは、瀬戸内高の攻撃の起点でもある左SB篤快青(2年)のところでボールを奪うこと。完璧を求める本人は「サイドバックをハメて獲る。そこの部分は上手く行ったと思います。(ただし)マッチアップした時に剥がされてしまうシーンがあったので、それが完璧に抑えられるようにならなければ自分にとっては満足にはならないです」。納得はしていなかったが、それでもインターセプトの本数が少なかった準々決勝よりは自己採点の高い試合となった。

 その西尾が表情を緩ませたのは、アシストについて質問された時だ。スピードを武器とするDFはSHとしての先発に「ボールを受けたら絶対に仕掛けて突破しようと思っていた」という。その言葉通り、前半10分にはスピードを活かして縦突破。右サイドを打開し、折り返したボールをMF藤井海和(1年)が左足で決めて2-0となった。

 千葉県予選で出場したのは決勝のみ。今大会もここまでチームに貢献できたとは考えていない。準決勝でようやく一つ恩返しできたが、まだまだ。「(決勝まで来れたのは)みんなのお陰だと思っている。チームに何か一つでも貢献できればいいと思っている」という西尾は、決勝で“完璧”なプレーを見せ、満足して日本一を喜ぶ。

(取材・文 吉田太郎)

●【特設】高校選手権2018

TOP