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[Rookie League]A League残留懸けた熱い90分間、日大藤沢が鹿島学園に4発逆転勝ち!

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後半45分、決定的な3点目のゴールを喜ぶ日大藤沢高イレブン

[9.7 Rookie League A最終節 日大藤沢高 4-1 鹿島学園高 時之栖うさぎ島G]

 7日、「2019 Rookie League」A Leagueの最終節が行われ、日大藤沢高(神奈川)が鹿島学園高(茨城)に4-1で逆転勝ち。3勝2分4敗とした日大藤沢は残留圏内の6位となり、2勝3分4敗で9位に後退した鹿島学園は来季B Leagueに降格することになった。

 日大藤沢対鹿島学園戦の直前に開催されていた試合で、前節まで9位の市立船橋高(千葉)が勝ち点3を獲得。市立船橋はこの日敗れた帝京三高(山梨)と勝ち点9で並び、得失点差マイナス14の帝京三を得失点差マイナス5で上回った。前節までともに勝ち点8の8位・日大藤沢(得失点差マイナス2)と7位・鹿島学園(得失点差マイナス1)との一戦は、勝者がA League残留、引き分けた場合は両校ともにA League残留するという状況でスタート。互いに勝ちに行った熱い90分間を制したのは日大藤沢だった。

 試合は前半9分、鹿島学園がFW高橋春喜のゴールで先制点を奪う。対する日大藤沢は19分にFW石田義晴のアシストからMF森垣智貴が同点ゴール。43分にも右SB近藤優成がゴールを奪って前半を折り返す。

 日大藤沢のCB荒井涼は「きょうの試合はやる気も違っていたし、入り方も少し悪かったですけれどもポジティブにできていたので、それがきょうの勝因だった」と振り返る。ここまで勝ちきれない試合の多かった日大藤沢だったが、失点しても引きずらずに前向きな戦い。そして、MF吉田愛哉や石田、森垣、MF植木颯の技術や勢いのある攻撃を得点に結びつけた。

 鹿島学園はMF鈴木仁也が「僕らのチームは失点が止まらなくて、得点はできているんですけれども、そこの失点の部分で課題が残っている。その中でも攻撃にはしっかりと取り組んできたので、そこはしっかりと出せたと思います」というように、ポジショニングに優れた鈴木や左利きのMF山口永遠を中心とした攻撃でリーグ戦の無失点は西武台高(埼玉)戦の1試合のみで、リーグ3位タイの18得点を記録。その鹿島学園はCB杉山諒の好守などで1点差を続けると、試合終盤には3トップへシフトしてゴールをもぎ取りにいく。

 だが、コンビネーションで抜け出したFW上野光永が日大藤沢CB荒井のスライディングタックルにあってチャンスを逸するなど、攻めながら得点を奪うことができない。逆に日大藤沢は後半45分、吉田のクロスバー直撃のシュートのこぼれ球をFW高野聖七が押し込んで決定的な3点目。さらにアディショナルタイムには右中間を抜け出した高野のラストパスをFW鈴木賢が決めた。

 勝った日大藤沢は試合終盤のゴールでベンチの選手も飛び出してゴールを喜び合い、敗れた鹿島学園の選手たちは悔しさでうなだれていた。残留を懸けた大一番で気持ちのこもった90分間を見せた両校。日大藤沢も、鹿島学園も1年生で経験した熱いゲームを忘れず、高校3年間での飛躍に繋げる。


(取材・文 吉田太郎)

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