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[MOM3135]帝京長岡FW晴山岬(3年)_2大会連続ハット。今度は頭だけで3発も練習本数は下方修正

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後半39分、帝京長岡高FW晴山岬(中央)がハットトリックを達成。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.3 選手権3回戦 帝京長岡高 5-0 神戸弘陵高 等々力]

 前日、課題だったヘディングで今大会初ゴールを決めた注目ストライカーが、今度は頭で3発だ。帝京長岡高(新潟)FW晴山岬(3年/町田内定)はこの日、1-0の後半15分にMF田中克幸(3年)のライナー性のクロスを頭で合わせて1点目。35分にMF鈴木遼平(3年)の右クロスをファーサイドから頭で決めて2点目を奪うと、39分にも左CKを再びファーサイドから頭で決めてハットトリックを達成した。

「正直びっくり」というのが本音。その上で「この全国大会で全部頭で決められたのが、非常に嬉しいことだし、トレーニングの成果を出せたと思います」と喜んだ。前日の試合後には「ヘディングの練習は1日100本ぐらいやっていた」と語っていたが、「(移動で急いで答えなければならず)盛っていました(苦笑)。1日50本くらい」と“下方修正”。だが、課題に対して練習を重ねてきたことに代わりはなく、その成果をハットトリックで示した。

 ドリブルからの一撃や、抜け出し、1タッチシュートと多彩な得点パターンを持つFWだが、自身、チームとしてもヘディングでのゴール数が少ないと感じて課題克服にチャレンジ。これまではヘディングシュートの際に頭を強く振りすぎてしまっていたが、「当てる感じ」に変え、この日もイメージ通りの3発に繋げた。

 これで、前回大会に続き、2大会連続のハットトリック。得点数も前回大会の4に並んだ。「自分を超えたいというのは一つあって、その中で得点王を獲れれば良いなというのがあります。去年と並べたし、また1試合できる。余裕もあるし、1点でも獲れば去年を超えれたとなる。もっともっと自分の特長やゴールへの欲を出していければ、去年の自分を超えて得点王になれると思います」。ここからが昨年からの成長の証明となる。

 この日は前半から相手にとって危険なポジションに入り込み、角度の無い位置からクロスバー直撃のシュートも。一方で試合後は喜びすぎているところをコーチ陣に咎められていた。気を引き締め直して次へ。「最後まで勝って終わりたい」と意気込むストライカーが頭でも、足でもゴールを奪って、まずは準々決勝で昨年のゴール数を超える。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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