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決定的ヘッドは枠外…FW大迫「今後もぶれずに点を取ることを求めたい」

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日本代表FW大迫勇也(ブレーメン)

[10.9 国際親善試合 日本0-0カメルーン ユトレヒト]

 課題も前向きな手ごたえもある、これぞ国際親善試合という90分間だった。昨年9月のカタールW杯2次予選ミャンマー戦以来となる代表招集で1トップとして先発した日本代表FW大迫勇也(ブレーメン)は、「いろいろな人の頑張りがあって僕らは試合できた。感謝したい」と、久々の代表ユニフォームに高揚感を持ちながら90分間のフル出場。だからこそ0-0のスコアレスドローを悔やんだ。

 最大のチャンスは後半4分。後半から入ったMF伊東純也が右サイドを駆け上がり、右足でクロス。ニアのMF南野拓実を越えたボールに、PA内中央に位置した大迫がドンピシャのタイミングで頭を合わせたが、ゴールをとらえることはできなかった。

「決めるチャンスだし、そこを突き詰めていかないといけない」。

 反省を口にした大迫だが、言葉の端々ににじみ出るのは、課題をポジティブにとらえている様子だ。
 日本は前半は4バック(4-2-3-1)で試合を始めたが、カメルーンの3枚回しに前線の守備がはまらず、後半から3バック(3-4-2-1)にシステムを変更。これが功を奏し、奪ってからの攻撃がスムーズにいくようになった。

「前半は守備にエネルギーを使ったが、後半は守備の時にあまりエネルギーを使わずボールを取れた。そこはうまく修正できたと思う」。

 実際、約1年ぶりの代表戦で、全員がそろっての合宿期間は2日間のみ。「最初は距離感など問題があったと思うが、時間がたつにつれてよくなったと思う」と振り返ったように、ピッチの中で我慢強く修正を施していけたことに安堵した部分もあるのだろう。

 所属チームのあるブレーメン州の取り決めにより、日本代表が活動中のオランダ・ユトレヒトが「リスク地域」とされているため、試合後はチームを離れてドイツに戻り、5日間の自主隔離に入る。

「帰ったらトレーニングをするだけ。今後ももっと得点を取りきる、僕がしっかり取るということをぶれずに求めていきたい」。

 日本代表のリスタートに、エースストライカーは決意を新たにしていた。

(取材・文 矢内由美子)

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