beacon

日本vs韓国 試合前日の森保一監督会見要旨

このエントリーをはてなブックマークに追加

 25日に日産スタジアムで国際親善試合の韓国戦を控える日本代表森保一監督が24日、オンラインで前日記者会見を行った。

以下、試合前日の森保一監督会見要旨

「医療従事者の皆さんをはじめ、たくさんの方々が命がけで日常生活を守るために働いてくださっている。そうした方々に感謝を申し上げたい。ありがとうございます。また試合開催に向けてご尽力してくださった方々にも感謝いたします。明日は韓国との親善試合ということで、お互いを高め合えるライバル、アジアを引っ張っていく仲間としていい試合をできればと思う。試合を見ている方々に試合をやってよかったねと思っていただけるよう、アグレッシブな試合ができればと思う」

—欧州から9選手を招集しているが、彼らに期待することは。
「これまでも招集させてもらった選手たちで、コアなメンバーが活動に参加してくれている。これまでの継続から発展という部分で、ヨーロッパから招集した選手にはベストを尽くしてもらいたい。また初招集、初代表の選手も多くいるので、これまでの経験を伝えたり、一緒にレベルアップできるようなチームを引っ張る活動をしてほしい」

—韓国相手にはここ2試合敗れているが、以前のチームと違うところはあるか。
「過去2試合の韓国代表との比較ということだが、それぞれの対戦の中で招集条件が違うので、何が違うとは言えないと思っている。それぞれ対戦に臨む際、条件の中でベストで戦っている。プレーしている選手は全員同じではないので、ベストを尽くすことは変わらないが、選手は変わっている。目的、招集条件によってメンバーは変わるものだと思っている」

—試合の前にチームスタッフからコロナウイルスの陽性者が出た。チームに動揺、心配が広がっているのではないか。韓国メディアからも心配があがっている。コントロールされているのか、安心な状況で試合に臨める状況にあるのか。
「活動に入る前にチームから陽性者が出たが、動揺がチームに伝わっているかというと、動揺はないと考えている。考えることはそれぞれあると思うが、昨日の練習を見る限り、選手・スタッフも韓国戦に向けて集中し、ピッチ上でそれぞれが持つものを出せている。コロナ禍で活動させていただくこと、日常生活も含めて言えることだが、日常では選手もクラブで陽性者が出ていたり、感染した経験があるという選手もいる。われわれが言えること、できることは、感染リスクは生活をしている限りゼロにはできないということ。日常生活から、そして代表生活の中で感染防止対策をできる限り行っていくしかないと思っている。コロナ禍で活動するにあたっては、もしかしたら陽性者が出るということもありうるが、合宿前に陽性者が出たのは日本サッカー協会がガイドラインに沿って迅速に行動し、活動スタートをすることができたからだと思っている。活動中にもこういったことが起きるかもしれないので、まずは感染防止対策をしながらピッチ内外で行動すること、ガイドラインに沿って協会の指示に従っていくことが大事。サッカーだけに限らず、スポーツであったり文化的なことであったりと人が集まることはあると思うが、コロナ禍において感染リスクがゼロじゃない中で、少しでもリスクを下げる行動を徹底すること、そしてもし陽性者が出た時に迅速に行動して、ガイドラインに沿って対応することが大切かなと思っている。日本協会はそういう意味では事前の準備から、活動期間中の運営という部分でも、徹底してやっていると思っているし、他の団体の方々にもいろんなことを示せると思っている」

—韓国戦に向けた考え方は。W杯前の親善試合という位置づけか、また負けてはいけない試合なのか。またメンバー編成は主力を入れるのか、30日のW杯予選・モンゴル戦に主力を入れるのか。
「勝利を目指して戦うということで準備していきたいし、相手が韓国だから勝利を目指すのではない。日本代表として戦うので、勝利を目標して、サポーターや応援してくださる方に勝利を届けるためにベストを尽くしたい。またベストメンバーということで試合に臨みたい。ベストメンバーということだが、コンディションのところは昨日全体で練習することができたが、今日の練習でコンディションを確認した上で、ベストというメンバーを送り出したい。できれば招集したすべての選手に先発で出てほしいが、それは不可能なことなので、試合の状況を見ながら選手の起用を考えていきたい」

—韓国代表の印象は。
「ダイナミックに、激しく、厳しく、アグレッシブに戦うことをベースに持ちながら、攻撃ではGK、最終ラインからビルドアップしてチャンスをつくる、守備では前線からプレッシャーをかけるところ、いったんオーガナイズして制限をかけてボールを奪うなど、組織的に戦うところがいまの監督になってチームとして成熟している。まずはわれわれも激しく、厳しく、ダイナミックに戦うところも、アグレッシブに戦うところも持っていきたいし、戦術的にも彼らがやろうとすることを止めながら、アグレッシブに戦えるようにしたい。韓国はアグレッシブに、ダイナミックに、組織力を持ってチームづくりが進んでいる印象」

—マッチメイクの際には強い相手を要望していたということで、念願が叶っての韓国戦だが、トライしたいことを教えてほしい。
「念願が叶ったかどうかは分からないが、基本的にわれわれがマッチメイクをしてもらうにあたり、関係者にお願いをしているのは、より強いチームと対戦させてほしいということ。その時に対戦できる選択肢の中で一番強いチームと対戦させてくださいとお願いをしている中、韓国という強い相手、素晴らしい相手と戦うことが可能となり、この試合がわれわれのレベルアップにつながるということでチャレンジしたいし、アグレッシブに戦いたい。試合でやりたいのは、まず局面での攻防が激しくなると思うので、選手個々が1対1の局面で相手を上回っていけるようにチャレンジしてほしいし、あとは1対1から攻撃でのサポート、守備のカバーで組織的に戦っていきながら。個人の責任を果たしながら組織的に戦っていきたい。攻撃では速攻ができるなら速攻、でも簡単には攻めさせてくれないと思うので、ボールを動かしながらというところも選手たちに取り組んでもらいたい」

—現役時代にも韓国と対戦したが、どうだったか。
「当時はW杯に出ていて、アジアで強い存在だった。私が現役時代に韓国とプレーさせてもらったのは、日本がアマチュアからプロになった時。日本サッカーがすごくレベルが上がっていた時に対戦をさせてもらった。韓国の選手はフィジカル的にも強く、戦術的にもレベルが高く、強いなという印象を受けた。ただ、戦いの中で全力を出して、戦う意識を持って、自信を持って戦えば対等に戦うことができるなと考えてプレーした記憶がある。私は当時から韓国の選手もチームメートにいて、マツダ時代、サンフレッチェでも共にプレーさせてもらっていたので、コンプレックスや特別な戦いというのを感じずに試合をさせてもらった。当時の記憶にあるし、それはいまも変わらない」

—19年E-1選手権の敗因は。
「いくつかポイントはあるが、試合の入りで球際で負けてしまって押される場面が多くなって、韓国の戦い方に勢いが出て、受ける展開になった。その結果、難しい試合になった。試合の入りのところで勝つために戦うこと、勇敢にスタートから球際で勝っていく姿勢、前に向かっていく姿勢が大事だと思っている」

—柴崎岳選手がいない中、遠藤航選手への期待は大きいと思う。組み合わせも変わるが、どのように考えているか。
「遠藤航は私が監督になってからの日本代表の中でも継続して力を発揮してくれており、チームがやってきた部分も経験の中で把握してきてくれていると思う。日常(所属クラブ)でのプレーも素晴らしい活躍をしてくれて、自信を持って代表にきている。これまでの経験、いま培っているドイツでの経験を代表でも発揮してほしい。一緒に多くボランチを組んできたのは柴崎だが、今回は変わるところがあるので、一緒に組む選手とお互いの良さを発揮できるよう関係性を持ってプレーしてほしいし、すべての選手と一緒に組めるというところをすべての選手に感じてもらいたい。また組むボランチだけでなく、チームの中心であるポジションでプレーするので、守備の選手とつながる、攻撃の選手とつながるところでもチームをうまく機能させるために力を発揮してもらいたい」

—大迫勇也選手は所属先のブレーメンで出場機会が少ないが、彼にどういったものを求めているか。またその中でも招集した狙いは。
「今季の所属クラブでの出場機会は厳しい状況にあると思っている。しかし、トレーニングの情報を取っているし、練習を見る限りではコンディションはよく、しっかり向こうでも練習を積めていると確認できた。試合に関しては感覚等がどうなのかというのはあるが、十分に経験を積んできている選手なので、プレーの出し方、どうプレーをすると自分が生きるか、チームを生かせるかという意味では十分に表現してくれると思っている。招集のポイントは一つだけでなく、これまでの経験もあるし、過去、いま、未来ということもある。いまの活躍という旬な部分も総合的に見ながら、その選手のために、チームのために、日本サッカーのためになる選択をしたい」

—韓国の日本に対するストロングポイント、また日本に韓国に対するストロングポイントは。
「ダイナミックにアグレッシブに戦うチーム。そこがベースかなと思う。日本はダイナミックにかつ組織的に戦えるチームだと思っている。個人の特長を出しながら組織的に戦えるところだと思っている」

●カタールW杯アジア2次予選特集
●カタールW杯各大会予選一覧

TOP