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日本vsタジキスタン 試合前日の森保一監督会見要旨

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日本代表の森保一監督

 日本代表は7日、パナソニックスタジアム吹田で行われるカタールW杯アジア2次予選で、タジキスタン代表と対戦する。森保一監督は6日、オンラインで前日会見を行った。

 以下、試合前日の森保一監督会見要旨

●森保一監督
——3日にU-24日本代表の試合があったが、現状どのようなメンバーで臨もうと考えているか。
「どの程度かは分からないが、U-24の試合から次のタジキスタン戦に向けてメンバー変更をして臨もうと思っている。昨日は練習を見ていただいたが、ゲーム形式の練習をしていないので、どこまで変えるはまだ決めていない。変えられるところは変えて、タジキスタン戦の勝利を目指すところと、公式戦の舞台でチームコンセプトをより浸透させるというところ。勝利とチームの底上げをして、経験値を上げていきたいと考えている」

——最終ラインの選手がU-24日本代表に回っているが、新しく入るメンバーにどういったところを期待したいか。
「まずは個で守備の部分で相手をどれだけ抑えられるかという部分の強さと賢さを見たいと思っている。それにプラスしてマンツーマンで試合をするわけではないので、マンツーマンで強さを発揮しつつも、周りと連係連動してカバーし合えるようにいうところを見たい。攻撃のところでは速攻と遅攻をどちらもやっていきたいが、最終ラインから、そしてGKからマイボールを大切にするという攻撃を見たいと思っている」

——最終予選が9月に予定されているが、そこに向けて大事な3試合になると思う。新しいフォーメーションを試したり、選手の見極たりなどいろんなポイントがあると思うが、この3試合をどのように使いたいと考えているか。
「まずは1試合1試合、個人の良さとチーム力を100%発揮してほしい。チームのコンセプトをよりレベルアップさせたいと思っている。1試合1試合勝つために戦い、勝って応援してくださっている皆さんに喜んでいただく、笑顔になっていただくために、勝負にこだわることを忘れずに戦いたい。また個の良さを発揮しつつ、チーム力を出してほしい。勝利と内容にこだわって戦っていきたい。W杯に向かって続く道、目標に向かって続く道の途中にいるが、その中でまずはW杯予選で全勝できている。また無失点できているので、無失点でW杯2次予選を終えて、最終予選につなげたいと思う。また11日にはセルビアとの親善試合もあるので、勝負にこだわると同時にチームコンセプトの浸透の底上げをしたい。また五輪活動で常連組、レギュラークラスの選手がここからの3試合はいないので、どれだけできるかどうかを見ていきたい。経験の浅い選手にはできるだけチャンスとなる機会を与えていけたらと思っている。どの程度かは状況によって変わりますが。誰が出ても誰と組んでもチームの良さ、個の良さを発揮できるようにすることが、これから先にいろんなことが起きて、想定どおりにいかない時にチーム力を落とさず勝っていけるかどうかにつながる。オーバーエイジや常連組も言っているが、ここがチーム力を上げるチャンスだと思っているので、A代表で活動するチャンスはレベルアップできるチャンスだということで積極的にトライしてほしいと思っている」

——これからの3試合、GKの起用法についてはどのように考えているか。
「どういう起用法にするかまだはっきりと決まっていない。実際に一人の選手が3試合プレーすることになるかもしれないし、変えることも考えて決めたいと思っている。GKコーチとスタッフと話し合いながら、勝つためにというところと、経験値を上げていくための判断をしたいと思っている」

——3試合で3人を使う可能性もあるのか。
「3人を使うことも選択肢としてはあるが、まだ何も決まっていない」

——谷口彰悟を最終ラインとボランチで起用しており、昨日の練習でもビルドアップでボランチにも入っていたが、どのように考えているか。
「基本的にはCBで勝負してほしいし、われわれも見ていきたいと思っている。昨日のトレーニングでボランチからプレーしてもらったのは、ターゲットにするポジションで、U-24の時にフルで戦ってもらったので疲労も考慮してあのポジションに入ってもらった。基本的にはCBだと思っている。われわれも彼をスカウティングしている中、今年はないかもしれないが、去年はボランチでも起用されていて、もともとボランチでも起用できる選手だったので、センターバックをベースにしながら、U-24戦でもボランチで起用した。守備的なボランチもできるかなというところでU-24戦で見させてもらった。でも基本はCBで考えている。CBでハードにディフェンスしてもらって、攻撃にもしっかりと参加してもらって、だいぶ疲労がある中で運動量のあるボランチをやってくれたので本人には申し訳ない思いもあるけど、ポジティブにプレーしてくれてありがたい」

——若い選手が多くチームに入っているタジキスタンの印象は。相手の監督は「一番怖いのは監督だ」と言っていたが。
「選手のことは知っていても、僕のことはよくわからないので怖いのかなと思う(笑)。戦い方としては若い選手がチームにどんどん入ってきているなという印象を受けている。しかしながら、明日の試合に出てくる選手は前回われわれがタジキスタンで戦っていた時に試合に出ていた選手が中心になって出てくるのかなと予想をしている。ただ、戦い方としては3月から6月シリーズに向けて、しっかりと対外試合を行っていて、いい準備をしてきているなと思っている。前回戦った時はタジキスタンのホームであり、われわれにとってはアウェーだったが、ホームでの戦いでアグレッシブにまずは攻撃にところで勝ちに来ようという姿勢を見せていた。その当時といまのタジキスタンを比べると、戦術の幅が広がったと思っている。いまはより守備を堅くして、カウンター攻撃がより鋭くなったという印象を持っている。明日の試合もいい守備からいい攻撃にということで、われわれに対して勝ち点1、できれば勝ち点3を取る戦いをしてくるという予想をしている」

——イラク戦は5バックだったが、そのまま来ると考えているか。
「前回は4-1-4-1だったが、現在は4-2-3-1で2ボランチにしてバランスを変えてきたと思っている。イラク戦は6バックに見えたが、イラクが3バックで戦っていたので、そこに合わせてサイドハーフが人につき、守備の部分でスペースを与えないようにしていたのかなと。相手の攻撃を止めながらカウンターで推進力を持って出ていくという戦い方をしていた。守備で堅くして鋭いカウンターアタックというのはすごく洗練されていた」

——大迫が不在とのことだが、状態はどう考えているか。またキャプテンにした意図は。不在の場合は誰にキャプテンを任せるか。
「大迫の状態だが、左足の内転筋に痛み、違和感があるということで、練習を休んで治療にあたってもらっていた。次に出場できるかどうかは分からないし、どちらかというと難しいと思っている。そこは怪我の状態を見て決めたいと思うが、難しいのではないかということ。大迫をキャプテンにしたというところでは、彼はみんなにすごく声かけをして、ぐいぐいと引っ張っていくタイプではないが、いつもチームのことを気にかけてくれているのをすごく感じるし、ピンポイントですごくいい言葉かけをしてくれていた。彼は試合中に劣勢になった時とか、すごく熱くチームを鼓舞してくれるし、自分のプレーでチームを引っ張ることをしてくれている。ブレーメンでは途中出場が多いが、毎回スプリントして入ってくるんですよ。普通だったら下を見ながらとか、この時間から出るのもどうかなというのがとくに前線の選手は出る人も多いけど、毎回スプリントをして、どういう状況であれチームのために戦い、自分の力を100%発揮しようとしている。普段のことを見ていて、自己犠牲の精神を持ってやってくれている。また私がキャプテンという話をしたが、そこで肩に力が入って振る舞いを変えていくのではなく、サコらしいチームのサポートをしてくれたのがよかった。キャプテンに立ったら先頭に立たないといけないとなることもあるけど、いつものポジション(最後方)を走っていた。自分のやり方でチームに貢献しようとしてくれている。またミャンマー戦でもU-24日本代表戦でもアグレッシブにあれだけプレーできたのはサコが引っ張ってくれたことが要因かなと思っている。次のキャプテンはメンバーが決まっていないので、わからないが、決まった選手にゲームキャプテンとしてキャプテンマークをつけてもらって貢献してもらいたいと思っている。サコのスプリントはすごいんですよ!ミーティングでもサブの選手に対し、ああやって活力を与えてほしいという話をしている」

——新しいCBがチャンスを得ると思うが、国内でプレーしている3選手に関して、吉田や冨安を基準に見せてほしいものはあるか。
「まずは個で局面を止めるところ。みんな賢くてカバーはできるので、局面で個で止めるところを見せてほしい。また周りと連係連動するところも見せてほしい。吉田も冨安もビルドアップ能力が長けているし、チームの戦術が違っていても、ビルドアップのところは見せてくれている。ディフェンスラインからボールに関わって攻撃の起点になるところは代表でもトライしてくれている。ただ、まずはCBは守備の選手なので、相手の攻撃を個人で止める、そしてチームで連係連動する、ビルドアップで攻撃の起点になる、優先順位ではそういったところだと考えている」

●カタールW杯アジア2次予選特集
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