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人種差別に遭った19歳のイングランド代表ブカヨ・サカが沈黙破る「愛はいつだって勝つ」

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MFブカヨ・サカが思いを語る

 イングランド代表のMFブカヨ・サカが自身のツイッター(@BukayoSaka87)を更新。EURO2020の決勝以降、初めて発信した。

 EURO2020の決勝に進出したイングランドはイタリアと対戦。ベンチスタートだったサカは、後半25分から出場し、延長戦を含めた残り時間を走り続けた。そして、19歳はPK戦の5人目キッカーを務める。後攻の2-3という外せば試合終了の場面で、サカはプレッシャーに負け、甘いコースにシュート。GKジャンルイジ・ドンナルンマに阻まれ、目の前で優勝を逃してしまった。

 PKを蹴った勇気を称えられた一方、外してしまったサカやFWマーカス・ラッシュフォード、MFジェイドン・サンチョはSNS上で人種差別的な中傷を受ける。サッカー界で再び騒動となった差別について、サカは15日に初めてSNSで言及した。

「家族と過ごして数週間を振り返るため、SNSから遠ざかっていました。このメッセージで、私が受け取ったすべての愛にどれほど感謝をしているかを伝えるかはできないと思う。でも、私を支えてくれたすべての人に感謝しています」

「模範となるイングランド代表の一員になれたことは光栄でした。仲間たちは生涯の兄弟だし、戦った選手やスタッフ一人ひとりから学んだことに感謝をしています」

「そのチームの55年ぶりの決勝進出を手助けできたこと、観客の中に家族を見つけたこと、彼らが私のためにどれほどのことを犠牲にしてきたのか知ったこと、それが私にとってのすべてを意味しています」

「敗戦という結果、そして自分のPKがどれほど悔しかったか。それは言葉になりません。勝てると信じていた。でも、同じ世代の人たちに勝つということを知ってもらうために、私たちは全力を尽くすと約束します」

「試合後の私の反応がすべてです。とても傷つき、皆さんやイングランドの家族を失望させてしまったような気がしていた。でも、これだけは約束できる。あの瞬間も、その後にネガティブな言葉を受けても、私の心は屈しない」

「私のために動いてくれた人たち、心のこもった手紙を送ってくれたり、私と家族の幸せを願ってくれた方々には、本当に感謝しています。これこそがフットボールのあるべき姿。情熱、あらゆる人種、性別、宗教、背景を持つ人々とともに、フットボールというジェットコースターの喜びを分かち合いたい」

「SNS上で、私やマーカス、ジェイドンが受けた憎しみや中傷を、子どもにも、大人にだって受け取ってほしくない。強力なプラットフォームがこれらのメッセージを阻止できていないことは、悲しい現実です」

「フットボールやあらゆる社会的な場で、差別や中傷が存在していい場所などない。互いに助け合い、これらのコメントを通報することで、憎しみを追い出さなくてはいけない。みんなでひとつになることで勝利を手にするんだ。愛はいつだって勝つ」

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