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日本女子vsチリ女子 試合後の高倉麻子監督会見要旨

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なでしこジャパンを率いる高倉麻子監督

 なでしこジャパン(日本女子代表)は27日、東京五輪グループリーグ第3節でチリ女子代表と対戦し、1-0の勝利を収めた。試合後、高倉麻子監督が会見に出席した。

 以下、会見要旨

高倉麻子監督
「勝ち点が何としても3ほしい、絶対勝たないといけない試合で、チームとしてもそのことを理解してゲームに入ったが、序盤から非常に良い形ができていたが、相手のGKを含めて体を張った素晴らしい守備をするチームだったので、なかなかゴールを決められなかったが、焦れずになでしこらしく、我慢強く戦いながら、1点を何とかもぎ取って、勝利を収めることができたのは選手の頑張りだったと思う。ここからはノックアウトステージになるし、相手はスウェーデンとなるが、予選リーグ見ても今一番調子いいと思うようなチームなので。ただ、一発勝負なので、戦い方をしっかり選手と共有して何かを起こしたい」

――3試合を終えて、勝ち点4。ゴール数2という結果での8強入りについて。あと、自分たちがやりたいサッカー、貫いてきたものを思い出してやりたいと話していたが、それを出せたのか。またスウェーデン戦でもそう戦いたいか。
「3ゲーム終わって、最初、辛くも引き分けて、その後は負けて終わったので、やはり気分的、メンタル的な意味でも重い感じになったが、まだ2試合しか終わっていない状況で、3試合で勝ち点4は、五輪の予選を考えたとき、簡単に勝ち点6、9と積み上げる圧倒的な力は日本にはないと思うし、勝ち点4で、できれば2位、1位というところを狙っていきたかったが、現実抜けられたことに対しては、選手は非常によくやってくれたと思う。ただ、やはり攻撃に関しては、1、2試合目、なかなか守備に追われる時間も多かったり、相手に対するリスペクトも高かったので、出足が鈍く、自分たちのサッカーができなかった。今日は、その意味でも前へ前へのプレーは少し出せたかなと思うので、次の試合も相手があることなので、自分たちのサッカーをやらせてもらえるか勝負になるけど、やってきた攻守に渡るチームコンセプトははっきりしているし、選手もそれを理解しているし、それを表現できるように意識を、どこに比重を持ってくるかも含めて、しっかり考えて選手に伝えたいと思う」

――田中選手は1試合目のPK失敗からも使い続けて結果を出したが。
「田中美南に関しては、PKの失敗はあったけど、パフォ―マンスはずっといいし、そんなことでメンタルが落ちるようなやわな選手ではない。非常に今日もいい顔をしてゲームに入ったし、足を振る力はチームの中では高いものを持っているので、とにかく点をほしいというメッセージでハーフタイムで代えました」

――木下選手が流れを作ったところもあると思うが。
「まだ、若くて線は細いが、圧倒的な技術力やゲームを読む力を持っているので、ああやって固められた中で、一つ穴をあけられるワンプレーがあれば点がくるかなというところで、期待をして使った。よくプレーしてくれたと思う」

――3試合でメンバーを多く使ってきた。コンセプトは総力戦ということだと思うが。
「メンバーは、そう言われてみれば、代えているなと思う。別にトラップをかけるような意識もないし、今スケジュール見た時に、選手を良い状態でグラウンドに送り出したい思いがあるし、いらない怪我もしてほしくない。そういった中で、今までも選手をいろんな合宿や大会で選んでくる中で、全員で戦っていくことで、選手一人ひとりが力をつけてきたおかげで、誰かを代えても大きく力を落とすことではなく、対戦相手によって少し味をつけるという意味では、ちょっと並びや人を変えているが、そういったチームになったと思う。これからはやはり、負けられない試合になってくるし、選手も大会で選手として、トップパフォーマンスを続けていくことが一流の選手になっていく道だと思うし、そのへんは選手のコンディションと相談しながらですけど、戦術的なところでいろいろ考えて。魔法でもあればいいけど、そういうわけにはいかないので、選手を信じて、選手を使っていきたい」

(取材・文 折戸岳彦)
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