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23日開幕の総理大臣杯会見、予選後にコロナ休部の産業能率大ら各大学は「感謝」を胸に

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総理大臣杯開幕に向けた記者会見が行われた

 第45回総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントの記者会見が16日にリモートで行われた。2年ぶり開催となる今大会は23日に開幕。決勝のみ有観客の予定で、9月5日に味の素フィールド西が丘で行う。

 新型コロナウイルス感染症が収まる気配をみせない中での開催。全日本大学サッカー連盟の中野雄二副理事長も冒頭、「大会の開催が出来るのかという状況ですが、可能な限りの感染対策をして、4年生のために開催しようということになった」と神妙な面持ちで話した。

 例年の関西地区での開催ではなく、関東地区で行う今年度の大会だが、これまで15時30分と17時30分だったキックオフ時間を17時30分で統一。組み合わせの抽選方法にも変更を加えて、より公平性を求めた。

 近年の全国大会では関東勢が上位を占めることが続いているが、今大会の関東予選では5大会連続で総理大臣杯の決勝に進出していた明治大や、7人のJ1内定者を抱える流通経済大が本戦出場を逃した。

 関東1部からの出場は法政大と駒澤大の2校となったこともあり、中野副理事長も「これだけ関東1部が(予選で)敗れてしまった大会は初めてだと思う。それ以外の地域でも優勝争いの可能性は例年以上に可能性がある。感染対策をしっかりと取って、大会参加してほしい」と期待を語った。

■関東予選制覇翌日に陽性者発覚

 関東王者として臨む産業能率大に激震が走ったのは、優勝の喜び間もない翌日のことだった。7月26日にサッカー部は学生1名が新型コロナウイルス感染症への感染が確認されたとしてクラブ活動の停止を決定。ようやく全体練習を再開させたのは、8月14日からだった。

 しかし主将GK牧野恋音(4年=磐田U-18)によると、休止していた期間もズームによるミーティングや自主練習で調整に工夫を重ねてきたという。さらに練習カテゴリ間の選手の接触をなくしたり、更衣室で使用制限を設けるなど、感染対策をより徹底するようになったと強調すると、「今まで以上に強度の高い練習をやろうということを全員で話している。準備期間としては足りないかもしれないけど、やれることはやろうということで準備しています」と闘志を燃やした。

■大会への意気込み

 会見には10校の代表選手が出席。昨年末のアタリマエニカップはコロナ禍による学校判断で直前で出場辞退となった札幌大のMF山内陸(3年=旭川実高)は、「出場させていただくからには目標は優勝ですが、簡単な試合はない。こういうコロナ禍の中で開催してくださった関係者の皆様に感謝を忘れずに一戦一戦戦いたい」と力を込める。

 卒業後の横浜FCへの入団が内定する法政大のMF田部井涼(4年=前橋育英高)は「近年決勝で敗れている。今年のスローガンである『Be Reborn』生まれ変わった法政を証明するため、一戦一戦全力で戦い、優勝を目指して頑張りたい」。

 アルビレックス新潟入りが内定する新潟医療福祉大のMFシマブク・カズヨシ(4年=浦和ユース)が「前回の1回戦PK負けの悔しさを晴らすために今大会はベスト4以上を目指したい。新潟医療福祉大の名前を全国に轟かせたい」と威勢よく話せば、藤枝MYFC入団が内定する東海学園大のMF榎本啓吾(4年=千葉U-18)も「チームの特長は全員攻撃全員守備。チーム目標であるベスト4を目指して頑張りたい」と意気込んだ。

●第45回総理大臣杯特集

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