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[MOM3645]桐光学園MF田中英泰(3年)_今年こそ、桐光を選手権へ。2試合連続V弾

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桐光学園高MF田中英泰は2試合連続決勝点

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.6 選手権神奈川県予選準決勝 東海大相模高 0-1 桐光学園高 ニッパ球]

 インターハイ予選王者との接戦に決着をつけた。桐光学園高は0-0の後半36分、左SB寺内倖大(3年)が右サイドからCKを蹴り込む。これをMF田中英泰(3年=FC東京U-15むさし出身)が頭で合わせ、逆サイドのネットへ流し込んだ。

 このシーン、田中は「こぼれ球を狙っていた。自分のところに来ると思っていなかった」と振り返る。咄嗟に「事故を起こすようなヘディングを狙った」というが、ボールは見事にコースを突き、決勝点に。田中にとっては意図したシュートではなかったようだが、「2試合連続チームを勝たせるゴールを決めることができたので、嬉しい」と素直に喜んでいた。

 田中は入学前からAチームに帯同し、フェスティバルで先発出場するなど期待されていたアタッカーだ。当時から上級生相手にドリブルでの打開力を見せていたが、1年時の選手権予選決勝はスタンド、昨年度の選手権予選決勝はベンチで先輩たちの敗戦を見ている。

「2年連続負けて、本当に悔しい思いをしていた」という田中は今年こそ、自分がピッチで躍動し、桐光学園を選手権へ導くことを目指してトレーニング。この日は前半から左サイドでチームの仕掛けどころとなり、後半14分にはPAでの巧みな身のこなしでDFを剥がしてシュートまで持ち込むなど怖い存在になっていた。

 そして試合最終盤に決勝点。その田中について、鈴木勝大監督は「つかみどころのないプレーヤー。最後、ああいう形で決勝点を決めて、彼の良さが出ていたと思う。欠かせない存在です」と評価する。「得点」をテーマにしてきたという今年、独特のリズムを持つ田中の打開力や得点力はチームにとって貴重だ。

 過去2年、悔しい思いを持って見ていた舞台に自身のゴールでたどり着いた。田中は13日の決勝へ向けて、「絶対に神奈川を取りたい。自分のドリブルやチャンスメークする力を出して、ゴールでチームを勝利へ導きたい」と宣言。まずはチームから求められるハードワークを徹底した上で、自分の特長を全力で出し、再びゴールを決めて勝つ。

(取材・文 吉田太郎)
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