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川崎F流ではなかった4-3-3…田中碧「シティとかリバプールより、レアルっぽく」

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日本代表MF田中碧(デュッセルドルフ)

 日本代表MF田中碧(デュッセルドルフ)が9日、オンライン取材に応じ、10月のオーストラリア戦で採用された4-3-3システムを振り返った。インサイドハーフに田中とMF守田英正(サンタクララ)が抜擢されたこともあり、川崎フロンターレ色の強い布陣となったが、田中自身は「個人的には全然違う」イメージでプレーしていたという。

 10月シリーズ初戦でサウジアラビアに0-1で敗れた日本は、第2戦のオーストラリア戦でフォーメーションを変更。カタールW杯アジア最終予選全試合で採用していた4-2-3-1ではなく、4-3-3で試合に臨んだ。森保ジャパンの発足以来、試合開始から4-3-3で入ったのは初めて。昨年まで何度かトライしていた3-4-2-1に加えて、新たなオプションとなった。

 その4-3-3でひときわ大きな存在感を放ったのが田中だった。前半早々に積極的な攻撃参加からA代表初ゴールとなる先制点を奪うと、その後も味方に絶えず指示を出しながら試合を進め、崖っぷちの日本代表に勝ち点3をもたらした。

 田中は9日のオンライン取材で、4-3-3についても言及。逆三角形の2インサイドハーフ+1アンカーではなく、「3ボランチ」のようなイメージでプレーしていたことを明かした。

「守備も攻撃も3ボランチというイメージがあった。守備の部分でも3人全員が防波堤になるプレーをするのもそうだし、いわゆる従来の4-3-3とは少し違う人選の3人のボランチだったので、本来のインサイドハーフの役割をしていたかというとそうではない。その中でもボールを握るという作業が大事だし、ライン間に飛び出したり、ハーフスペースでボールを受けて仕事をしたりは一切していない」。

 そこで田中が例に出したのは「(マンチェスター・)シティとかリバプールの4-3-3より、レアルっぽく前のタレントを生かしながらやる」というもの。「話してはいないけど、感覚的にはあった」と振り返った。

 またそうした役割分担は川崎Fでプレーしていた際のイメージとも異なっているという。

「個人的には全然違う。守備のやり方は似ている部分はあったとは思うけど、攻撃はフロンターレと同じやり方かというとそうではない。どちらかというと3人とも下がってプレーすることが多かったし、逆にSBを高い位置に上げたりと、フロンターレのやり方でやっている感覚はそんなになかった」。

 そう語った田中は「自分たちがボールを握るために何をしないといけないのか、自分がどこにいてどういうプレーをするかという感じで、自ずとそういう立ち位置になった。感覚的に(フロンターレとは)違うイメージの4-3-3だったのかなと思う」と説明した。

(取材・文 竹内達也)
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