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中盤で存在感発揮する守田、充実感よりも「もっともっとという意欲の方が強い」

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4-3-3のインサイドハーフを務めるMF守田英正

 充実感もありながら満足はしていない。昨年10月12日のW杯アジア最終予選・オーストラリア戦(○2-1)で最終予選初先発を果たした日本代表MF守田英正(サンタクララ)は、出場停止だった昨年11月16日のオマーン戦(○1-0)を除けば3試合連続先発中。チームにも4-3-3の新システムが定着し、インサイドハーフを務める守田の存在感は試合を重ねるごとに高まっている。

「出場機会をもらっているのもあるし、チームを勝たせられている充実感というのは間違いなく感じている」。最終予選4連勝を飾った27日の中国戦(○2-0)から一夜明け、守田は率直に今の心境を打ち明けた。

「自分の仕事のタスクとしては、中盤で90分間ハードワークして守備を頑張るという感じだけど、攻撃にも厚みを加えてアクセントを付けないといけない。以前よりはできた部分もあるけど、タッチミスやパスミスもあるし、最後のボックスのところでの質やその回数というのはまだそこまで目を見張るものではないと思う」

 手応えと課題の両面をしっかりと消化している。4-3-3の中盤はMF遠藤航がアンカーに入り、守田とMF田中碧がインサイドハーフという組み合わせがファーストチョイスになっているが、守田自身、「本職というか、(中盤3枚で)どこが一番適しているかと言ったらアンカーになると思う」と話す。実際、川崎F時代には4-3-3のアンカーを務めることも多かったが、そのときの経験がインサイドハーフでプレーする現在にも生きているという。

「インサイドハーフの選手の動きは、自分がアンカーだったときにどこに立っていてほしいかとか、そういう経験から逆算してポジションを取っている。探り探りで、ここでいいのかなと思いながらプレーしたり、映像を見返したりしているので、消えている時間帯があったり、ウイングの選手、センターフォワードの選手とかぶってしまうポジションを取ることもある。そこは改善の余地があるかなと思う」

 現在、森保ジャパンのアンカーを務める遠藤は「自分と同じような守備の仕方をする」と、目標とする存在だ。「後半の最後のほうで自陣でボールを奪い切れそうだったのに相手ボールになって、最後は伊東選手がスライディングしてファウルになった場面があったけど、彼(遠藤)なら奪い切っていたと思う。球際、デュエルの強さというのは同じように意識しているし、見習うべきかなと思っている」と、身近にいる最高のお手本でもある。

「ボランチは攻撃も守備も全部できないといけない。簡単な競り合いひとつ取っても勝ち切ったり、セカンドボールをマイボールにしたり、スルーパスを通すとか全部できないといけない。そこは自分にまだまだ物足りなさを感じるし、伸びていく期待もある。充実感がありながらも、もっともっとという意欲の方が強い」

 遠藤、守田、田中の中盤3枚の連動性も試合を重ねるごとに高まっている。課題があるからこそ、伸びしろもある。最終予選を通して成長を続ける守田の存在が日本代表の大きな力になっているのは間違いない。

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