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なでしこジャパンのエースFW岩渕真奈がW杯出場権獲得に本音「正直言うと…」

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なでしこジャパンのエースFW岩渕真奈

 エースの視線は世界に向いていた。女子W杯出場権を手にした日本女子代表(なでしこジャパン)だが、10番FW岩渕真奈に慢心はない。「日本が強いんだと証明できるように」とアジアでは絶対的な強さを証明したいと語る。

 1月30日、なでしこジャパンは女子アジア杯準々決勝でタイ女子代表に7発完封勝利を挙げ、“世界への挑戦権”を獲得した。新型コロナ陽性判定でチームを離脱していた岩渕もこの重要な一戦で復帰を果たすと、格の違いを見せつけた。

 試合開始から攻撃の起点となったエースは、前半15分のPKを外したものの、前半終了間際にチーム2点目を演出。病み上がりとは思えないプレーでインパクトを残し、復帰戦で45分間プレーした。

「サッカーをするのは好きだから楽しかった。欲を言えばPKの部分も含めて点を獲りたかったので、ちょっと残念」

 自身のPK失敗に触れて少し笑みをこぼした岩渕は、「チームのみんなに申し訳なかったけど、その後みんながたくさん点を獲ってくれたので、チームメイトに助けられた」と感謝。ただ、W杯出場権獲得について「取れたことは良かった」と喜びを口にするも、満足はしていないようだ。

「世界のサッカーから見て、正直言うと、アジア自体が少し(レベルが)落ちる」。そう厳しい見解を示すと、「だからこそ、そのアジアで日本が強いんだと証明できるようにこの大会は優勝を目指して頑張りたい」と目指すのはアジアの頂点だけだと強調する。

「太さん(池田太監督)になって、(海外遠征の)2試合とこの大会だけだが、もっと回数を重ねてチームとして成熟できたときがW杯で勝てるとき」

 3日の準決勝は中国戦、勝てば6日の決勝は日韓戦の可能性も出てきているが、アジアカップ連覇はあくまでも通過点だ。

(取材・文 成田敏彬)
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