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一時首位独走も“3分1敗”急ブレーキ…今季初黒星の横浜FC四方田監督「落ち込んでいても次に進めない」

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[5.4 J2第14節 横浜FC 0-1 熊本 ニッパツ]

 第10節終了時点では2位と勝ち点8差の独走状態にあった横浜FCだが、そこから3分1敗と長い足踏みが続いている。3試合連続ドローで迎えたこの日は、今季14試合目でついに初黒星。依然として首位はキープしているものの、厚みを増した第2集団が勝ち点3差で迫ってきており、3分の1を終えたJ2リーグは大混戦の様相を呈している。

 長くも過密なシーズンのちょうど3分の1にあたるJ2第14節。ホームに熊本を迎えた横浜FCは、3-0リードからの引き分けに終わった前節の群馬戦(△3-3)から先発8人を入れ替えた。四方田修平監督は「ここまでの試合で出ていた選手がほとんど」と戦力ダウンを否定したが、立ち上がりから昇格組の熊本相手に劣勢を強いられ、0-0の時間が長く続いた。

 後半はMF長谷川竜也、FW小川航基、FW山下諒也を投入する3枚替えで勢いを加えたものの、アタッキングサードの精度を欠いて先制ゴールは奪えず。すると4試合連続のドローが見えてきた後半アディショナルタイム4分、カウンターからの細かいパスワークでMF伊東俊の決勝ゴールを許し、今季14試合目で初黒星を喫した。

 試合後、四方田監督は「もともと最初から難しいゲームになると予想していたが、風の強さ、気温、ボールが走らないというところで、お互いだとは思うが、あまりスピードが上げられないゲーム展開だった。お互い同じように3-4-3で、我慢比べというか、なかなか大きいチャンスを作れない展開だった」と戦況を総括。「どっちに転ぶかわからないところで、何とか押し込んで1点取って終わることを狙いとしていた。選手は最後までゴールを目指してベストを尽くしてくれたが、一つのスキをつかれての失点で負けてしまったのが残念」と振り返った。

 この敗戦で8勝5分1敗でシーズン3分の1が終了。2位の新潟、3位の仙台は勝ち点3差で追ってきており、勝ち点5差に岡山、勝ち点7差に山形・東京Vも続くなど混戦模様が強まっている。もっとも、連勝街道が続いていた序盤戦から「開幕当初から一喜一憂せずに、目の前の試合を全力でやることが大事。シーズンを通して成長していこうと言い続けてきたので、そこは変えずにやっていこうと思う」と語っていた四方田監督は冷静だった。

「連休中ということでホームにたくさんのサポーターが応援してくれて、素晴らしい雰囲気を作ってくれたので非常に申し訳ないが、選手にもここまで14試合やってきて3分の1というところで、14試合で見れば十分良くやってくれたと。ここからその2倍の28試合ある。一回の負けでそこまで落ち込んでいても次に進めない。いい意味でしっかりリセットして、次からの28試合で自分たちがまず成長していく。そこにしっかり目を向けてやっていこうと」

 そんな指揮官は中3日で行われる敵地での秋田戦へ「次の試合はすぐにやってくるので、そこに向けていい準備をしてやっていきたい」と気を引き締めていた。またこの日が今季初出場となったGK六反勇治も「試合数的には第1クールが終わった段階で1敗しかしていないし、首位に立っている」としつつ、「第1クールで首位に立っているから昇格ができたり、アドバンテージになるというのは特にないと思うので、自分たちが成長してやっていければ」とチームの成長にフォーカス。横浜FCは1年でのJ1復帰に向け、今後もブレずに戦っていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)
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