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“ぶっつけ”アンカー起用もブラジル戦はCBか…板倉滉「まずは一発で行かれないことが大事」

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日本代表DF板倉滉

 カタールW杯アジア最終予選の終盤戦でセンターバックを担い、一気に序列を高めていた日本代表DF板倉滉だったが、6月シリーズの初陣は中盤アンカーでの起用となった。2日のパラグアイ戦で後半45分間出場した板倉は「なかなかないポジションだったので、いろんなことを試せてよかった」と振り返った。

 ベンチスタートとなったパラグアイ戦、森保一監督から後半の中盤起用を伝えられたのは試合前だった。「これまでもCBだけでなくボランチで使ってもらったことがあったので、両方の準備はしてはいた。CBというイメージはあったけど、チームでボランチをやっていたのでそこも見てくれたと思う」。シーズン終盤戦は最終節ニュルンベルク戦を含めた6試合でボランチ起用。すでにCBとしての能力は評価されており、W杯を見据えたオプションとしてのテストが行われた。

 とはいえ、日本代表ではこれまでなかった中盤起用。またダブルボランチのシャルケとは異なり、3ボランチのアンカーということで少なからず「いつもと違った感覚」はあったという。後半途中にMF田中碧(デュッセルドルフ)が入ってダブルボランチ気味になるまでは、配球でやや詰まるような場面も見られた。

 そうした中、板倉が指摘したのも攻撃面の課題だった。「昨日はフリーになることが多かったけど、相手が来る中でもっともっとできるようにするためには、この前の試合でできたことはもちろん、速いプレスにくることを想定しないといけない。ボールをつける場所はもっともっと積極的に行けた」と振り返った。

 そこで迎える6日のブラジル戦。板倉はパラグアイ戦で45分間の出場にとどまったため、次戦の出場も大いにあり得る。また森保監督はパラグアイ戦を前に「ブラジル戦でこれまで最終予選を戦ってきた軸となる選手を起用しようと思っている」と述べており、その言葉どおりであれば板倉はCBでの起用が見込まれる。

「本当に世界のトッププレーヤーが集まっているチーム。そういう相手に組織で戦うこと、局面局面の1対1、球際で負けないことが大事になる」

 そう意気込みを口にした板倉は「あのクラスの選手は対峙してみないとわからない部分はたくさんあるけど、先手を取って、常に相手より先にというのを意識しないと止められない」と球際での注意点を指摘。また「まずは一発で行かれないことが大事。ポストプレーでも食いつきすぎるとその後が速かったりするので、見ながら行かないといけない。また変に食いつきすぎると次の精度も高いので、簡単に裏一本行かれたりする」と展望しつつ、PKの危険性が高まるエリア内でのプレーにも「ペナに入ってきたら仕掛けてくるし、仕掛けのクオリティもすごく高い。ペナ内に入ったら簡単に足は出せないし、その前になるべく決着をつけたい」と警戒した。

 そうした守備面に加えて、板倉が発揮したいのは攻撃面での持ち味だ。

「ブラジルの攻撃陣も失った後のプレスがめちゃくちゃ速いし、前の選手にどうこうしてほしいというより、ボールを受けられる選手、裏に速い選手が多いので、まずはそこをしっかり見られるようにしたい。いいところにポジショニングしてくれると思うので、近くを見過ぎず、遠くを見られるようにしたい」

 ブラジルは日本がボールを奪った直後に猛烈なプレッシングをかけてくることが想定されるため、板倉が関わるであろう1本目、2本目のパスが肝要。「まずボールを奪うことが簡単じゃないけど、そこから奪われるとまた守備が始まる。そこは意識しないといけないし、精度が上がることによって日本のカウンターにつながるので大事だと思う」とイメージをふくらませた。

(取材・文 竹内達也)
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