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[MOM3882]鶴崎工DF倉見颯(3年)_ポイントは相手キーマン封じ…守備陣をまとめた頼れるキャプテン

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セットプレーからゴールを狙う鶴崎工高DF倉見颯(3年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.5 インターハイ大分県予選準決勝 鶴崎工 1-1(PK4-3) 大分高]

 どうしても勝ちたかった。新人戦の準決勝で、鶴崎工高大分高に0-3の完敗を喫した。新チーム結成以来、守備に関しては課題が多く、早急な修正が必要だった。中津留正三新監督が春から就任し、キャプテンのDF倉見颯を中心に安定した守備網を築き上げることに腐心した。

 この試合、チームの意思は明確だった。「大分高の攻撃の脅威となる前線のキーマン佐藤翼選手をいかに掴めるかがポイントでした。相手の強みをつぶして戦うプランでした」

 マンツーマンではなく、ゾーンで守ることで距離感を繊細に保ちながら、攻撃的な大分高のアタックをチーム全体で受け止めた。

「しっかりとした運動量を保てていれば、もしマークがずれたとしても対応できる。今のチームはまずは守備から入る意識が強い。失点を抑えながら機を見てアタックに転じることで接戦をものにしていきたいと思います」

 元来、攻撃的なチームであった鶴崎工だったが、守備面に注力することでチームは更なる成長を続けている。

「先制はされたが絶対に追いつくという気持ちは全員が持っていた。その気持ちの強さが決勝進出につながったと思います」

 PK戦では一番手で蹴った。

「3年生として最後の大会なのでとにかく楽しもうと言う気持ちで蹴りました。相手のPKを先に止めてくれていたのでここが勝負どころだと思いました」

 全国の舞台へはあとひとつ。僅差を勝利に結びつける強力なメンタリティで夏の覇者を目指す。

(取材・文 安倍令文)
●【特設】高校総体2022

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