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A代表で実現した“ユース同期共演”…広島GK大迫敬介「お互い国を背負っていく選手になれれば」

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日本代表GK大迫敬介(広島)

 日本代表GK大迫敬介(広島)がEAFF E-1選手権・中国戦(△0-0)から一夜明けた25日、報道陣のオンライン取材に応じた。中国戦では2019年12月の前回大会香港戦(○5-0)以来、2年半ぶりにA代表のピッチを経験。「勝てなかったことは悔しいけど、GKとして(失点)ゼロに抑える最低限の仕事ができた」と振り返った。

 東京五輪世代のGKとして19年夏のコパ・アメリカ、19年末のE-1選手権を経験していた大迫は今年6月、国際親善試合4試合に臨む日本代表に選出。2年半ぶりにA代表に返り咲いた。試合出場のチャンスはなかったが、カタールW杯行きの期待も高まる時期。「試合に出たい気持ちはあったし、1試合も出られなかった悔しさはもちろんあったけど、出られない中でも自分が通用する部分などの手応えはあった。自信を失ったというより、自信を得られた期間だった」。約半月に及んだ活動期間を充実感とともに過ごしていたという。

 そして今回のE-1選手権でも引き続き招集され、再びアピールのチャンスを掴んだ。「広島でやっているパフォーマンスを出そうと意識している。いつも以上に何かしようとは考えていない」。そう語る大迫はカタールW杯へのサバイバルレースにも「目指しているところは変わらない。ここでのパフォーマンスがW杯につながる」と冷静。「一番の武器はシュートストップ。そういったところはアピールしていきたいし、GKからのビルドアップは求められるのでトライしていきたい」と積み上げてきたものを発揮していく姿勢を強調する。

 そうして迎えた中国戦、初戦の香港戦を任されたGK鈴木彩艶(浦和)の跡を継いで今大会初出場を飾った大迫はファーストプレーこそ相手のボレーシュートをキャッチし損ね、相手にCKを与えたものの、「しっかり次のプレーに切り替えた上で、CKをキャッチして次の攻撃につなげられたのはよかった」とリカバリー。以降は少ないプレー機会で安定したプレーを見せ、“最低限”とする無失点で試合を終えた。

 またこの一戦では、サンフレッチェ広島ユースから同期だったMF満田誠(広島)が後半途中からA代表デビュー。鹿児島のフェリシドFCからユース加入の大迫はそのままトップチームに昇格、ソレッソ熊本からユース加入の満田はトップ昇格を逃して流通経済大からのプロ入りと異なるキャリアを持つ2人だが、今季から広島でともにレギュラーを担い、ついに日本代表での共演が実現した。

「高校からずっと一緒にやっていた選手ですし、チームではもちろんだけど、代表で同じピッチに立てたことは選手として嬉しかった。応援してくださっていた方にも喜んでもらえたと思う」

 そう感慨を語った大迫は「高校からずっとやってきて、マコは高卒でプロになれず大学から広島に加入したけど、マコ自身も悔しい思いをしてきて、今年ピッチの上で悔しさをぶつけているからこそA代表に選ばれたと思う」と大卒1年目でA代表に上り詰めた満田の努力に敬意を表明。「自分がゴールを守り、マコがゴールを奪うというホットラインができれば。チームもそうだし、国を背負っていく選手にお互いなれればと思う」と輝かしいビジョンを描いた。

(取材・文 竹内達也)

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