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大卒1年目でA代表の広島MF満田誠、宮市亮とも積極交流「自分とは経験がケタ違い」

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日本代表初招集のMF満田誠(広島)

 日本代表初招集のMF満田誠(広島)が21日、EAFF E-1選手権の中国戦(24日・豊田ス)に向け、報道陣のオンライン取材に応じた。J1リーグ戦の日程とアクシデントの影響でトレーニング合流が2日遅れ、香港戦(○6-0)でのA代表デビューはお預けとなったが、「対戦してきた相手チームの選手たちと過ごしてきて、今までになかったコミュニケーションができて、貴重な時間になっている」と充実感をのぞかせた。

 広島ユース、流通経済大出身の満田は今季から広島に加入。ミヒャエル・スキッベ新監督の下、ここまでJ1リーグ戦19試合に出場し、5ゴール5アシストという上々の結果を残している。その活躍には日本代表の森保一監督も高評価。国内組編成のE-1選手権で大卒1年目のアタッカーを抜擢した。

「年代別も含めて代表に入ったことがなかったので、率直に嬉しかった」

 世代別代表未経験の満田にとって“日本代表”は、広島ユース同期のGK大迫敬介がいる場所。「代表に入りたいという意識は広島に入団した時からあったけど、同期の大迫が代表に入っていたので、同期の存在がすごく大きかった。自分も負けたくないと思って、より一層入りたい気持ちが強かった」。大迫はユースから昇格、満田は流通経済大からの帰還と、異なるキャリアを歩んで広島で再会した二人。満田は代表での共演に「常に高校の時から先を行かれる存在だった。まだ追いついたわけではないけど、やっと同じ立場には立てたのかなと思うので、成長を感じることができてうれしい」と感慨を語った。

 もっとも、満田は初招集という立場。「まだまだスタートラインに立っただけ」という意識を強調する。大事なのは代表に選ばれることではなく、代表で活躍すること。「E-1選手権もそうだし、選ばれるだけじゃなくて、試合に出て、結果を出して上を目指せるような意識をしていきたい」と力を込めた。

 広島は代表チームが始動した17日にJ1京都戦があった影響で、香港戦では招集された7選手ともに出番なし。中でも満田はその試合で耳にボールが当たった影響で検査の必要が出たため、翌18日のトレーニングにも参加できなかった。しかし、19日の香港戦では無事にベンチ入り。すでに次の中国戦に照準を合わせている。

 中国戦に向けて「攻撃はもちろんだけど、それだけではなく、守備でも貢献できるのが自分の特長。そこで他の選手との違いを生み出しつつ、それを攻撃に繋げることができれば」と自身のストロイングポイントを示した満田は「ゴールに関わることが自分の得意なプレー」とアピール。「得点はもちろん、アシストでもチームのゴールに関与することができれば最大限に特長を発揮することができる。そこはこだわっていきたい」と意気込んだ。

 さらに満田はこうしたピッチ内のイメージだけでなく、ピッチ外でも“代表ならでは”の取り組みを続けているようだ。前日20日にはイングランド、オランダ、ドイツで豊富なプレー経験を持つFW宮市亮(横浜FM)とのコミュニケーションを深めた様子。大きな刺激を受けていた。

「自分とはプレーしている年数、経験がケタ違い。海外の話だったり、今までプレーして衝撃を受けた選手を聞いて、世界と日本では経験値の差が違うなと思った。ただJリーグと海外を比べたときにJリーグの良さもあると言っていた。Jリーグもレベルが高くなっているのかなと感じた」

 奇しくも7月20日は自身の23歳の誕生日。「食事の時にケーキを出してもらって祝ってもらって、代表に来なければ祝ってもらえなかったような人からおめでとうと言われて嬉しかった」と初々しさも見せた。

 現在の日本代表チームは同じ流通経済大出身のMF守田英正(スポルティング)をはじめ、MF伊東純也(ゲンク)、MF三笘薫(ブライトン)、DF山根視来(川崎F)、FW古橋亨梧(セルティック)ら大卒選手の活躍が目立っており、満田もそれに続く存在。「代表で長く活躍するためには結果も大事だと思うけど、チームメート、監督からの信頼が大事。やるべきことをしっかりやって、ゴール・アシストという特長を活かして毎試合のように結果を出せば、メンバーに定着したり、活躍できると思う。そういったところにこだわっていきたい」。23歳初陣でA代表デビューへ。広島が生んだ若きアタッカーが大きな一歩を踏み出す。

(取材・文 竹内達也)
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