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天皇杯決勝チケットで混乱…田嶋会長「払い戻しも含めて対応」→JFAが発言撤回「払い戻し行わない」

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 日本サッカー協会(JFA)が17日、同日にオンラインで行われた日本代表年間スケジュール記者発表での田嶋幸三会長の発言を撤回した。田嶋会長は冒頭の挨拶で19日に国立競技場で行われる天皇杯決勝のチケットについて「どうしても観戦できない方には払い戻しも含めてしっかり対応したい」と話したが、のちに当初の規定どおり払い戻しを行わない方針が示された。

 天皇杯では、今月12日に等々力陸上競技場で行われた天皇杯準決勝の川崎フロンターレ大分トリニータ戦で、観戦者1人から新型コロナウイルスの陽性判定が確認。この観戦者は、アメリカから帰国したオミクロン株の感染者の濃厚接触者だと発表されており、スタジアム内感染の不安が高まっていた。

 田嶋会長はYoutubeでライブ配信もされていた記者発表の場で、「残念ながら準決勝の試合の観戦者からコロナウイルスに感染した人が出てしまった。近くで観戦された人にはPCR検査を行うよう、東京都、神奈川県の保健所と協力しながらアナウンスしている。多くの皆さんが安心して試合を観戦できるよう、感染対策をしっかりとしていきたい」と述べつつ、今後の対応にも言及。「発熱等のある方にはご遠慮いただくこと、感染対策をしっかりした中で、どうしても観戦できない方には払い戻しも含めてしっかり対応したい」と決勝チケットの払い戻しも示唆していた。

 ところが記者発表の終了後、広報担当者が報道陣に対して田嶋会長の発言を訂正。「払い戻しは行っていない」と方針を示した。

 天皇杯の観戦ガイドラインでは当初から、入場ゲートで37.5度以上の体温を記録した場合は入場不可とし、体調不良のファン・サポーターにも来場自粛を求めた上で「その際、チケット代金およびその手数料並びに会場までの交通費等の返金は応じかねます」と払い戻しを行わないことを明記していた。


(取材・文 竹内達也)●第101回天皇杯特集ページ

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