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昨季無冠の川崎Fが天皇杯制覇に王手! 怒涛4得点で福岡を撃破…3季ぶりのファイナルは柏と対戦

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川崎Fが天皇杯制覇に王手

[10.8 天皇杯準決勝 川崎F 4-2 福岡 等々力]

 天皇杯は8日に準決勝を行った。川崎フロンターレアビスパ福岡の対戦は、川崎Fが4-2で勝利。昨シーズンは無冠に終わった川崎Fだが、久々のタイトルにあと一歩に迫った。決勝は12月9日に国立競技場で行われ、柏レイソルと対戦する。

 天皇杯が今シーズン唯一の国内タイトルとなった川崎Fは、初優勝した2020シーズンぶりの決勝を目指す。4-3-3の布陣で、GKはチョン・ソンリョン、4バックは左からDF登里享平、DF山村和也、DF大南拓磨、DF山根視来。アンカーはMF橘田健人、左インサイドハーフはMF瀬古樹、左インサイドハーフはMF脇坂泰斗。前線3枚は左からFWマルシーニョ、FWレアンドロ・ダミアン、先発復帰のFW家長昭博となった。

 ルヴァン杯とともにベスト4進出で、クラブ初タイトルを狙う福岡。3-4-2-1の布陣を敷き、GKは村上昌謙、3バックは左からDF宮大樹、DF奈良竜樹、DFドウグラス・グローリ。ボランチ2人はMF前寛之とMF井手口陽介。左WBはDF小田逸稀、右WBはDF前嶋洋太。2シャドーはFW金森健志とFW紺野和也。1トップにFW山岸祐也が入った。[両スタメン&布陣]

 川崎Fが序盤からスコアを動かす。前半4分、左CKを脇坂が右足で蹴ると、ニアサイドの山村が競り勝ってヘディングシュート。ゴール右隅に流し込み、先制点を奪った。

 追いかける福岡だが、なかなかシュートを打てない。前半33分、左サイドからのFKを紺野が左足で蹴り、ファーサイドの小田がヘディングシュートで合わせる。チームのファーストシュートはゴール枠外に飛んでいった。

 川崎Fは一瞬の隙を突き、決定機を作る。前半38分、脇坂が中盤から最前線に斜めのロングスルーパス。反応したマルシーニョが敵陣に入り込むと、GK村上のファウルを受けてPKを獲得する。キッカーはダミアン。しかし、正面へのシュートはGK村上に阻まれ、追加点を奪えなかった。

 すると、福岡が反撃に出る。前半42分、敵陣近くの右サイドから相手のスローインを前嶋が奪う。紺野、井手口とつなぎ、山岸がPA右の深い位置まで入り込んで折り返す。最後は金森がゴールに押し込み、1-1と同点に追いついた。

 前半終了間際は福岡が盛り返す。しかしスコアはそのまま、1-1で後半に折り返した。

 後半開始からペースを握ったのは川崎F。後半8分に敵陣に迫ると、一度はPA手前にこぼれたボールを橘田が左足ダイレクトで打つ。ゴール方向に向かったボールは奈良のスライディングに当たり、そのままゴールに吸い込まれる。3日のACLグループリーグ第2節・蔚山現代戦に続く得点で、2-1と勝ち越しに成功した。

 再び追いかける福岡は、後半20分に2枚替え。小田と金森を下げ、FW鶴野怜樹とDF湯澤聖人が入る。鶴野はそのまま2シャドーの一角に、湯澤は右WBに入り、前嶋が左WBに移動した。

 構成の福岡に対して、川崎Fが背後を狙ったカウンターを成功させる。後半25分、福岡のCKの流れからGKソンリョンがボールをキャッチ。すかさず最前線にロングフィードを飛ばすと、マルシーニョが最前線を駆ける。飛び出したGK村上をかわすように右足つまさきでワンタッチ。ボールはそのままゴール方向に向かい、無人のゴールに3点目が入っていった。

 3-1と点差を広げた川崎Fは後半30分に交代カードを2枚切る。瀬古とマルシーニョに代えて、MFジョアン・シミッチとMF瀬川祐輔を入れる。福岡は32分に前とD・グローリを下げ、MF平塚悠知とDF三國ケネディエブスを投入。三國を最前線に置き、パワープレーで1点を狙う。

 しかし、川崎Fがダメを押す。後半36分、脇坂が左CKを蹴り、ファーサイドのダミアンがドンピシャのヘディングシュートで叩き込んだ。チーム4点目となった直後、ダミアンはユニフォームを脱ぎ去り、警告覚悟のパフォーマンスで喜びを表現した。

 福岡は終了間際に鶴野が1点を返すも、試合はそのまま終了。川崎Fが4-2と快勝し、20シーズン以来の天皇杯制覇に王手をかけた。

(取材・文 石川祐介)
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Text by 石川祐介

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