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以心伝心のカウンター弾! 川崎F守護神ソンリョンがスーパーアシスト「試合前、たまにマルちゃんと話をするんです」

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GKチョン・ソンリョンがスーパーアシスト

[10.8 天皇杯準決勝 川崎F 4-2 福岡 等々力]

 まさに、一瞬の隙を突く高速カウンターだった。川崎フロンターレは2-1で迎えた後半25分にチーム3点目。GKチョン・ソンリョンのロングフィードからFWマルシーニョが最前線を駆け抜け、ゴールを決め切った。GKソンリョンは「マルちゃんが前に残っていたのが見えた」と振り返った。

 国内タイトルはすでに天皇杯のみとなった川崎Fは、あと2試合で頂点へ。準決勝では等々力陸上競技場にアビスパ福岡を迎える。前半5分にセットプレーからMF山村和也が先制点を奪うも、同42分に追いつかれる。後半8分にはMF橘田健人が豪快ゴール。2-1と勝ち越しに成功した。

 しかし、福岡は天皇杯4試合中3試合で逆転勝利という逆境の強さを発揮する難敵。だからこそ、さらなる得点が必要だった。

「ボールを回すことだけじゃなくて、カウンターの早いゲームも攻撃のパターン。全員が把握している」(GKソンリョン)。後半25分、守護神は相手の油断を見逃さず、自陣から攻撃を仕掛ける。ボールを手元に収めて右足で大きく蹴り上げると、ボールは相手のディフェンスラインの裏まで飛ぶ。走る3人の先頭はマルシーニョ。GK村上昌謙の飛び出しをかわすように右足でループ気味に蹴り、ボールはそのまま無人のゴールに入っていった。

 最後方から最前線へのアシストはいかに生まれたのか。GKソンリョンは「試合前、たまにマルちゃんと話をするんです」と語る。「(マルシーニョは)狙ってくれと。僕もキックが得意なので。(このゴールは)それを意識したんじゃないかなと思います」。声掛けやアイコンタクトもできない距離。しかし、ともに歩んできたからこその以心伝心が生んだスーパーゴールだった。

(取材・文 石川祐介)
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石川祐介
Text by 石川祐介

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