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[第18回フットサル全日本選手権]前回王者・大阪に競り勝ち、名古屋が4強進出

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[3.15 フットサル全日本選手権 準々決勝 名古屋2-1大阪 代々木]

 フットサル全日本選手権は15日に準決勝を行い、第4試合ではFリーグ6連覇中の名古屋オーシャンズと、全日本選手権連覇を目指すシュライカー大阪が対戦した。後半の立ち上がりに先制点を挙げた名古屋は、後半14分に追い付かれたが、その直後にFPペドロ・コスタが勝ち越しゴールを決める。この1点を守り抜いた名古屋が、準決勝に勝ち進んでいる。

 名古屋はGK川原永光、FP北原亘、リカルジーニョ、逸見勝利ラファエル、森岡薫という、全5選手がフットサルW杯2012に出場した豪華メンバーで試合に臨んだ。対する大阪は、GKイゴール、FP江口孝一、ヴィニシウス、村上哲哉、松宮充義という5人がスターティングファイブを務めている。
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 立ち上がりから名古屋がボールを保持し、好機をうかがう。しかし、スペースを消して守る大阪も隙を見せない。なかなかプレーが切れずに、時間が早く進む一戦となった。前半9分にはFP渡邉知晃が決定的なシュートを放ったが、大阪のGKイゴールに防がれる。同11分にキックオフ時と同じ5人に戻した名古屋。同12分にはFP森岡薫が右サイドからゴール前に浮き球を入れて、FP北原亘がヘッドでゴールを狙ったが、クロスバーを越えて行った。

 前半13分には大阪のファウルが早くも4つを数えてしまう。同14分にはFPリカルジーニョのパスを受けた森岡が、トラップでヴィニシウスをかわして、ゴール前にパスを折り返したが、北原に合わせることはできなかった。同14分には速攻から大阪のヴィニシウスがGK川原永光と1対1を迎えるが、シュートはGK川原に防がれた。

 15分にはリカルジーニョが右サイドを個人技で突破し、会場を沸かせる。直後のプレーでは、ゴール前に浮いたボールを北原がオーバーヘッドシュート。これは左ポストを叩き、得点は決まらない。16分には森岡が、強引な突破からDF3人を振り切ったが、シュートはGKイゴールにブロックされる。その直後にはリカルジーニョが遠目からシュートを狙ったが、右に逸れて、得点はできなかった。

 さらにリカルジーニョは、密集でトラップすると急激な方向転換でDFを置き去りにし、右足でシュート。これもGKイゴールに防がれたが、個々の能力を全面に押し出す名古屋は、大阪のゴールに迫っていく。前半17分、攻めていた大阪だFP芝野創太が相手PA内でハンドをしてしまい、大阪のファウルが5つを数えてしまう。同20分には、右サイドで森岡がDFをかわして強烈なシュートを枠に飛ばしたが、これもイゴールが超人的な反応で枠外にはじき出した。前半はスコアレスで終了している。

 後半3分に試合がついに動く。最後尾にいたFP吉川智貴が右サイドのFPラファエル・サカイにパスを出す。その折り返しを再び吉川が受けようとしたが、寸前で大阪のDFがカット。しかし、戻ってきた別の大阪の選手に当たったボールは、吉川の前に転がった。これを吉川がゴールに押し込み、名古屋が先制した。

 大阪も5分、右サイドのキックインを左サイドで受けたFP一木秀之が、ボレーでゴールを狙ったが、シュートはクロスバーを越えて行った。7分、後方でゆっくりとボールを回していた名古屋が、ゴール前で一気に加速する。右サイドから森岡がシュートを放つと、GKイゴールが弾く。そこに詰めた北原がシュートしたが、ボールはイゴールに当たってクロスバーを越えた。8分には大阪のFP永井義文が左サイドからシュートを打つが、良い状態でシュートを打てずに、ゴールマウスを捉えられない。

 後半14分には大阪が同点に追いつく。GKイゴールのロングパスをゴール前で受けた芝野が胸トラップから、反転し、左足でボレーシュートを突き刺した。その直後には名古屋もラファエルがシュート。これはGKイゴールに止められたが、弾いたボールを倒れながら処理しようとした村上が、ボールをコントロールできず。再びラファエルがボールを持ち、中に折り返すと、FPペドロ・コスタがきっちりと決めて、再び大阪を突き放した。

 2度目のリードを許した大阪は、FP瀬戸彬仁をGKにして、パワープレーに出る。5人でボールを回す大阪だが、名古屋も隙を見せない。パワープレーの動きに変化を加えた大阪は、名古屋のFP4選手の間に転がったボールを一木がシュートした。しかし、ボールはGK川原の正面を突いた。残り30秒、ゴール前でヴィニシウスも決定的なチャンスを得たが、GK川原が得点を許さなかった。このまま2-1で試合は終了し、初優勝を目指す名古屋が、前回王者の大阪を下して、4強進出を決めた。明日の準決勝で、名古屋は湘南ベルマーレと対戦する。

(取材・文 河合拓)
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