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[第18回フットサル全日本選手権]名古屋FPリカルジーニョ 「どうしても優勝したい」

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[3.15 フットサル全日本選手権 準々決勝 名古屋2-1大阪 代々木]

 優勝の大本命に挙げられる名古屋オーシャンズは、2-1で前回王者のシュライカー大阪を下し、準決勝に駒を進めた。この試合でポルトガル代表FPリカルジーニョは、普段よりも慎重にプレーをしていた。無理に前線に割って、相手守備を崩しに行くことはせずに、後方でパスをさばく場面が多かった。

「それは、今日の試合で、私に求められていた役割でもあります」と、リカルジーニョは認める。「次に勝ち進むことを考えると、DFを重視しなければいけませんでした。大阪は、いつも手強くて、毎回、対戦するたびに難しいと感じる相手です。どの大会でも優勝を争う相手は大阪だと思っています。もう少し勇気を出して攻撃的に戦えば、楽なスコア、余裕を持ったゲームができたかもしれません。でも、プーマ杯は7年間で一度も取れていないタイトルでもあるので、チームに重圧もあったと思います」

 この試合、名古屋が挙げた2ゴールは、決して華麗なものではなかった。粘り強く戦う中で、ゴール前にこぼれたボールをFP吉川智貴とFPペドロ・コスタが確実に決めたものである。FP森岡薫は、「僕やリカルジーニョが抑えられたときも、他の選手が点を取れることが、今の名古屋の強み」と話している。

 どこからでも点の取れる名古屋は、かつてないほど、安定した結果を残している。プレシーズンマッチから、ここまで今シーズンは、敗れた試合が一つもないのだ。「PUMA杯で優勝できれば、今シーズンを無敗で終えることができる。その目標は忘れずに達成したい」と、意気込む。プレーオフ決勝でも戦った大阪との一戦を終えて、準決勝の相手はリーグ戦で9位に終わった湘南ベルマーレになるが、リカルジーニョは気を引き締める。「対戦相手がどこであっても、次の試合も決勝のつもりで戦います。油断は禁物ですし、実際に湘南は手強い相手です。強豪の府中に勝ってきたことが、何よりの証です」と、警戒した。

 欧州では、リカルジーニョが3月に名古屋を退団すると報じられている。その真相はどうなのか。本人に直撃したが「具体的な話はないので、今は何も言えません」と、言葉を濁したが、「僕が話せるのは今のことだけです。どうしても、この大会に優勝したい。それは自分のためだけではなくて、オーナーやチーム関係者も、この大会に対する特別な想いがありますからね。ずっと優勝できないことは、自分にとっても気がかりですし、優勝を彼らに捧げたいです」と、全日本に集中していることを強調した。
(取材・文 河合拓)
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