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[Fリーグ]府中vs大分 試合後の府中アスレティックFC選手コメント

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 Fリーグは2日に第10節1日目を行い、府中アスレティックFCバサジィ大分が対戦した。両チームとも2連敗という状況で迎えた一戦は、大分が3-1で勝利して連勝をストップ。府中を抜き、8位に浮上した。一方の府中は9位に順位を下げている。

 以下、試合後の府中アスレティック選手コメント

●FPロドリゴ(府中アスレティックFC)
―今日の試合の感想を?
「前半は良い試合をしていました。後半に入っても先制できたのですが、僕のミスで試合が本当に違う試合になってしまいました。相手が勢いづいてしまいました。自分のせいで負けたことはわかっているので、そういうミスをしないように、もっともっと頑張ります」
―ボールを失って、同点に追いつかれた場面ですね。
「攻撃面では、すごく自信を持っていて『ドリブルで突破できる』と思ってしまった。でも、そこで取られてしまいました。もう少し、リスクを冒さないことを考えてプレーしないといけないなと思っています」
―今季、チームのゴールが少ないのは、なぜだと考えていますか?
「僕が一番問題だと思っているのは、昨年は経験のある選手がすごく多かった。そういう選手がみんな出て行って、あまり経験のない選手が残っている。それで、すごく違う。今いる選手たちはみんな頑張っているけど、経験というのは今日、明日で積めるものではない。新チームをつくっている段階だから、難しい。勝った試合もありますが、負けてもおかしくない状態です」
―ロドリゴ選手はドリブルが多いが、あれはボールを受けられる選手がいないから?
「去年と今の自分のプレーは、違ってきていると思います。今年は戦術を覚えて、監督の要求に応えています。チームがやろうとしていることを意識しているので、そんなにドリブルはしていませんよ」
―していない!? 結構、ドリブル多いと思いますけど(笑)。
「あとは、もうちょっと周囲と合わせないといけない。僕が困っているのは、僕がドリブルしているときに、周りがパスを待っている。逆に僕がパスを出そうとしたら、今度は周囲がドリブルすると思っている。新しい選手たちと、そういうコミュニケーションがまだ取れていないのかなとは感じています。それは練習していかないといけない」
―オーシャンアリーナ杯では、そこも確認したい部分?
「みんな、オーシャンアリーナ杯で頑張ろうというのはあると思います。でも、今、Fリーグの順位がすごく低いことは忘れてはいけない。本当にFリーグで勝つことを考えないといけない。もちろん、オーシャンアリーナ杯も勝ちたいけれど、今はFリーグで良い戦いをするために、どうすればいいかという意識で臨むべきだと思う」
―府中は昨年3位で、プレーオフに出ていますからね。
「繰り返しになるけど、メンバーの入れ替えが大きかったから。昨年と同じ結果を出すことが難しいのは分かっている。Fリーグ全体を見ても、府中は一番メンバーが入れ替わっていると思う。」
―そういうチーム状況だから、結果を出せればロドリゴ選手の評価も高まると思うが?
「それは自分でも感じています。まだ22歳で、キャリアは今から始まったようなもの。いろんなことを覚えないといけないから、練習から頑張って、今日のようなミスをしないように頑張ります」

●FP田村研人(府中アスレティックFC)
―開幕当初よりも、攻撃面でプレーの幅が広がっているように見えるのですが?
「いやぁ、良いように見たらそうなんですけど、自分がやらないといけないのはディフェンスなので」
―チームは第1クールで最少失点。そこで後ろから攻撃に変化を加えられそうなタレントが、田村選手かなと思ったのですが。
「僕はフィクソなので、やっぱりまずはディフェンスですね。失点が少ないから僕は良いとも思っていないんです。むしろ、カウンターで点を取るということが、第1クールは少なかったので、僕は守備をもっとしっかりしたら、得点も増えると思っているんです」
―良い形で攻撃につなげる取り方ができていないと。
「そうです、そうです。しっかり4枚が守って、4枚で攻めてっていう状況では、Fリーグだとなかなか点が入らないじゃないですか。どうしてもカウンターとか、相手が帰陣していくときが入りやすいので」
―取り方が良くないから、そういう局面をまだつくれていない。
「そうですね」
―攻撃面ではピヴォ当てを多く使っているが?
「攻撃でピヴォを使って攻めるっていうのも、コインの裏表みたいなもので、出して、当てて、取られる可能性もあるじゃないですか。そのリスクをどうするか。仲間を信じて走れるか。走れないか。ボールが収まるか、収まらないかは、チームとして全然できていない部分ですよね。ピヴォに当たるけど、次に受ける選手がいないとか」
―前にフォローに行く人が、ボールがすぐ来ないと、我慢できずに戻って来てしまう。そこは、フィクソの位置から『残って!』と声を掛けて改善する?
「やっぱりピヴォがいても、同じセットだと、ロドリゴがドリブルで仕掛けてしまうのでね。戦術練習のときは2タッチくらいでポンポン回して、ピヴォに当ててっていうのが、できるんですけど、試合になるとロドリゴがドリブルしてしまうから、タイミングが、ズレて、ズレてってなってしまうんですよね。結局、ロドリゴがシュートで終わるんですけど、練習ではああいう形は一つもやっていないのでね」
―ただ、彼のミドルシュートは大きな武器なので難しいですね?
「武器のように見えて、実際そこから点は取れていないですし、そこからカウンターを受けることが多いのが現実なので、武器になっていないと思います。周りから見たら、ロドリゴがシュートを打って、惜しいなと感じるかもしれませんけど。遠いところから打って入ったというのは、今までもないので」
―それは…あとは監督がどう使うかになってきますね。あのミドルを打つことを良しとするのか。練習でやっていないからNOなのか。
「去年のやり方を聞いてみたら、ロドリゴは主軸ではなくて、ポイントで使っていたんですよね」
―ただ、前田善史選手が退団したりして、代わりがいないから使わざるを得ないっていう監督の苦労も分かりますね。その中でも試合は続きますが、リーグ戦は3連敗。どう建て直しましょう?
「僕にできることは、もっと喋ること。前の選手を動かす。仲間を信じて、もっと声を出すっていうことが、自分の課題だと思っています。自分が喋って『縦を切れ』と言っても、切れていないことが多かったりするので。そこをもっとしっかり自分が言ったことに対して、選手を動かせるようにならないと。後ろで調整してしまったら、後ろで奪えても、そこから前に運ぶのは大変じゃないですか」
―さっきのボールの取りどころの話ですね。
「そうです。できるだけ、相手のゴールの近くで取ってということがしたいんです。うちの選手はフィジカルも強いし、体つきもいいので、そういうことができると思うんです。最初はそういう感じだったんですが、今は少しずつ、マンツーマン気味の守備になってきて、そこでカバーする選手がいないような状況になっているので」
―オレはこの人に付いていたから、カバーには行かなくてもいいやっていうやつですね。
「そういう雰囲気になってしまっていますね」
―まだまだ攻守に組織が確立できていない感じですが、もう第1ステージの半分を消化しました。プレーオフに行くことを考えると、あまり時間もありませんよね。
「2巡目からは落とせないというのがあるんですよね。監督がすべてなので、監督が言っていることを全員でやらないといけない。監督がやろうとしていることが練習ではできているけど、試合ではできないので、やれるようにしないといけない。何が悪くて、何が良くないのかっていうのが、出てこない。ただ単純に試合をこなすだけで、今日は良くて、今日はダメだったと。それではダメなんで。勝っても、負けても反省するところはあると思うので、監督がやろうとしていることをみんながやるところからですね」
―来週はオーシャンアリーナ杯があるが、雰囲気を変えるにはいいのでは?
「そうですね。この大会は別の大会なので、怖れるものもないし、思い切って、開き直ってできるかなと思います」

●FP三井健(府中アスレティックFC)
―リーグ3連敗になってしまいましたが。
「有言不実行の男がいるので、そいつのせいだと思います(三井自身のこと)」
―なかなか点が入りませんね。
「僕たちは一つミスをしたら、勝てるチームじゃないから。リードしている中で、同点ゴールを決められて、その30秒後くらいに2点目を取られた。セカンドセットが重要視されていたなかで、1分間で2点取られると、返せる力が今はないのかなって思います。追加点が取れない。得点力不足。GKがトシ(田中俊則)じゃなかったら、何点取られているんだっていう試合でした。アイツは代表に選ばれてもおかしくない、すごいGKです」
―それだけに…。三井選手の調子はどうなんですか?
「調子は良いんですよ」
―小山選手がケガしている今、チャンスですよ?
「今、活躍できなかったらずっと活躍できないと思います」
―次の試合はオーシャンアリーナ杯です。
「そこが変われるチャンスだと、僕は思っています。2巡目の最初の試合で、点は取れましたが、追いつかれると勝てませんでした。一発勝負の中で勝てれば、変われると思う。今日、1巡目で勝った大分に負けて、オーシャンアリーナ杯の初戦も1巡目で勝った神戸と戦うのですが、そこに負けたら、僕らはもう浜松にしか勝てないのかなっていうチームになっちゃうので」
―1巡目で勝ったことで、大分に研究されていたとは感じた?
「ハーフで守れば大丈夫っていう感じで、向こうは来ていました。ディドゥダはロドリゴについていたので、ロドリゴを抑えれば大丈夫だっていう作戦だったんだと思います。それにハマっちゃいました。前半はデータでもパスミスとかが今シーズンで一番少なくて、みんな良い感触があったんです。それで後半にカウンターで先制して、守備にも自信がありましたし…。でも、1-0で勝っている状況で、『もう1点取りに行こう』という人と、『まずはディフェンスから』と考えている人が混在したと思うんです。そのズレが失点につながったと思うんです」
―ロドリゴ選手のプレーは、点を取りに行くつもりでしたからね。
「そこで、僕たちは我慢比べで負けたのかなと思いますね。もっと我慢できれば良かったけど、攻撃的な特徴のある選手は『もっと点を取りたい』って感じていたし、僕なんかは相手が絶対に前に出てくるから、カウンター狙いにしようと思っていました。それを伝えられなかったことが、今日、相手に流れを持って行かれた原因の一つかなと思います。北海道戦も追いつかれたので、どういう意識でピッチに入るのかっていうのは、ブラジル人だからとか関係なく、本当にみんなで同じ意識を持っていかないとダメだなと思いました。負け癖がつくまえに、なんとかしないといけないと思っています」

(取材・文 河合拓)

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