Fリーグは2日に第10節1日目を行い、府中アスレティックFCと{c|バサジィ大分}}が対戦した。両チームとも2連敗という状況で迎えた一戦は、大分が3-1で勝利して連勝をストップ。府中を抜き、8位に浮上した。一方の府中は9位に順位を下げている。

　以下、試合後のバサジィ大分選手コメント

●FP仁部屋和弘(バサジィ大分)
「今日はちょっと、しんどかったですね。後ろで、一人で(プレスを)回避しろみたいな感じになっていたので。簡単に回したいなというときに、ちょっとかわしてボールを回せたらいいのですが、時間をつくっても、あまりフリーになって受けてくれる動きもなかったので難しかったですね。まぁ、自分は1対1になっているから、あそこで抜き切っちゃえばいいんですけど」
―先手を取られても逆転できた要因は?
「2点目を我慢できたことですね。守備に関しては、みんな集中して我慢できていたので、1点入ったらこっちも良い状況をつくれるかなと思っていたので、そういう意味では点が早い時間帯に入ってよかったです」
―昨年よりチームが良くなっている印象はある?
「どうですかね。まだ前進するところはあると思うので、みんなで頑張っていきたいと思います」
―連敗を止めたが?
「次の試合に勝つことですよね。そのために、もう一回集中していきたいですね」
―来週はオーシャンアリーナ杯だが?
「そうですね。オーシャンアリーナ杯はタイトルを目指して、やっていきたいですね」

●FP中村友亮(バサジィ大分)
「まずは守備からリズムをつくるということを、監督も言っているので。それは毎試合、毎試合、守備からというのは意識してやっていきたいです」
―コンディションは?
「コンディションは悪くないと思います。勝ち切れない試合が続いたことで、チームの状態はそんなによくなかったのですけど、こういう逆転勝ちは一つのきっかけになると思うので、今日の勝ち点3を無駄にしないように、今後につなげていきたいなと思います」
―小曽戸選手との連係から挙げたゴールは、良い流れでしたね。
「去年からやっているメンバーとは、ああいうタイミングで(ボールを受けに)入って来てくれるので。そういうタイミングを新しく入ってきた選手たちとももっともっとできるようにすれば、ゴールチャンスが増えると思います。あの場面は、ノブさん(小曽戸)が、良いタイミングで入って来てくれていたので、すごい良かったですね」
―パスを出してから、止まらずに受け直したのが良かった。
「そうですね。僕はああいうタイプなので、そこは徹底してやっています」
―相手は第1クール最少失点だったが、先制されても焦りはなかった?
「逆に1点取られて、雰囲気は悪くなっていたのですが、僕らのセットで前から行こうとベンチでも話していたんです。その切り替えができていたし、上手くハマったかなと思います。先に失点して吹っ切れた部分があったかなと思います」
―集中して守れていたから、2点目を取られる雰囲気はありませんでしたね。
「本当に勝ちにみんな飢えていたので。逆転したからには、そこは絶対に失点しないという気持ちで、出ているメンバーも、出ていないメンバーも声を出して、チーム一丸になって守っていたかなと思います」
―来週はオーシャンアリーナ杯を挟み、ちょっと感覚的にも難しいと思うが?
「でも、長期ではなく、短期でタイトルを狙えるので、そこはリーグ戦の流れは関係ないと思うし、オーシャンアリーナ杯の前に逆転勝ちできたことで、良いチーム状態で迎えられるとは思うので、優勝を狙いたいです」

●FP蒲原旭(バサジィ大分)
―今季、蒲原選手が多くの得点を挙げられている要因は?
「去年は、なかなか試合に出られなかったこともあって、ゴール数はゼロでしたからね。今年は監督に『PA内でしっかり結果を出して、仕事をしてくれ』と言われていることは、常に意識しています。エリア内で仕事ができるように、そこに行くようにしています」
―今季はチームとしてファーポストに詰めてのゴールがすごく増えましたよね。
「監督が練習中から『ドリブラーが持ったら、絶対にセグンド(ファーポスト前)に行け』っていうことを徹底して練習しているので。そこはオレらも行くタイプなので、そこはうまくできていると思います」
―仁部屋選手、小曽戸選手がチャンスメークをしている。
「あの2人は個で崩してくれるので、僕は立っているだけというか、走り込んで合わせるだけですね」
―前に行くと、逆にカウンターを受けることにもなるが、その対処については?
「そこはハードワークができると監督も言ってくれているので、問題ないですね」
―失点してからは、かなりボールを持てていたが?
「仁部屋とか小曽戸はボールを持てるから、押し込めているっていう感じに見えたんだと思いますよ。監督も『シュートを打て』というので、あまりボールを回すのは好きじゃないと思うので」
―仁部屋選手がボールを持ったとき、なかなか周囲が受けに行けなかったように見えたが?
「相手もプレッシャーがきつかったですよね。やっぱり仁部屋も、代表であれだけやっていて、警戒もされています。でも、仁部屋に預けたら打開してくれるので。そこを信じてやっています」
―3試合ぶりの勝利は?
「試合後の雰囲気も良かったので、このままオーシャンアリーナ杯でもタイトルを獲りに行きたいです」

●FP神戸洋平(バサジィ大分)
―見事な逆転ゴールでしたが?
「いや、ちょっと怪しかったですね(笑)。無理やり押し込んだ感じだったので」
―リードされても落ち着いて戦えていたのでは?
「そうですね。最近は、勝つか負けるかっていう拮抗した試合で、結局負けたりしたのが、続いていたので。そこで勝ち切れたっていうか、そんなに悪くない試合は続いていたのですが、結局1点差とか2点差で負けている試合ばっかりやったんで。そこで今日は良い感じで点も入って、そういう流れの中で勝ち切れたのは、勝因だと思います」
―追いついてからも、積極的なプレーを続けていましたね。
「今シーズン最初の大阪戦で、リードして、守りに入ってしまって、最後逆転されたというのがあったので。守っていても、他のチームはうまいから、逆転されてしまう。そこで今日は最後まで攻めて3-1にできたのは大きかったですね」
―今後も攻め続けるという指針にもなる勝利だったわけですね。
「そうですね。それが大事だと思うので。守りに行かずに、チーム全体として攻める意識を最後まで持ってやっていく。今日の勝利で、徹底できる部分もあると思います」
―神戸選手の逆転ゴールの場面、チームにドリブルを得意とする選手が多いが、あの場面もドリブルからでしたね。
「そんなに意識はしていないですけど。僕にしても、(中村)友亮にしても、龍(田村龍太郎)にしても、ノブさん(小曽戸)や仁部屋みたいに、フェイントしてかわしてっていうタイプよりも、スピードでバッと行くのは得意なので。それで良い感じで点が入りましたね」
―得点場面は縦に行けるなと判断して、思いっきり仕掛けた?
「ディドゥダから良いパスが入ったので、それで1タッチ目で良い感じで抜けたというのもあるんですけどね。イメージ通りというか、そういう形のトラップができたので。シュートはニアに行ったんですけど、GKに当たりながらも入ったという感じだったので、やっぱりちょっと怪しかったですね」
―3試合ぶりの勝利だが?
「どの試合に頑張ろうというのは、特にないですし、全部勝ちたいんです。でも、苦しいときだったので、この勝利は嬉しいですし、来週はオーシャンアリーナ杯があるので、この勢いを持ち込んで、タイトルをみんなで狙えるようにやりたいです」
―オーシャンアリーナ杯に向けて、意気込みを。
「泊まれるホテルが、良いホテルなので。良いホテルに長く泊まって、名古屋に長くいられるようにしたいです」

●FP田村龍太郎(バサジィ大分)
―今季初ゴールとなる同点ゴールがありました。あの場面を振り返って?
「やっぱりどんどんシュートを打って行こうという意識で今日もプレーしていて。あの場面も、左足で打てる場面で、(中村)友亮さんから良いボールが来て、合わせるだけっていうか、しっかり枠に入れるだけだったので、枠に入れることだけを考えて全力でやっていました」
―前半から府中のGK田中俊則選手も当たっていたが?
「そうですね。結構、前半からどんどんみんなで打っていたのですが、全然、入っていなくて。焦りはありませんでしたが、その中で後半頭にも失点して。そこでちょっと前回の試合も先に失点してズルズルいって0-4で負けていたので、ここは踏ん張らないといけないという思いがありました。でも、今日は前からのディフェンスが結構ハマっていたので、チームとしても行けていて、その中で前でボールを奪って、カウンターで良い形で攻めることもできました」
―1点先行されても、守備がハマっていたから焦らなかった?
「そうですね。今回は自分たちの中でも、急いで攻めに行かなきゃというのもなかったので。ゆっくり攻めていた中で、同点、逆転ゴールというのがリズム良く入ったので、チームは落ち着いてできましたね」
―キャリアでもっとも充実しているシーズンを過ごせているのでは?
「Fリーグは4年目で、昨年も試合に出してもらっていたのですが、シュートとか、前に良く意識とか、そういうところは今年の方が出せているかなと思います」
―それは、なぜでしょうか?
「監督が代わって、昨年までのベースの上に、今年は前に行く意識っていうのをより強く持てています。あとは練習で結構、走っているので、カウンターの意識も高くなりましたし、運動量が増えた中で、チーム全体が前に行けていて、自分も走れるようになって、どんどん前に顔を出せているかなと感じています」
―今季初となった今日のゴールも、今後の自信になるのでは?
「そうですね。やっぱり信じて前に走るっていう部分が出せると思います。これまでも、シュートを打てても1試合1本という感じだったので。決定的な場面もあまりつくれてなかったので、取れて良かったです」
―チームメイトも、どんどんボールを集めてくれますかね?
「いや、それは分からないですね(笑)」

(取材・文　河合拓)