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[選手権予選]松村ハットの久我山が駒澤大高に大勝し、2年ぶり全国へ! :東京B

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[11.16 全国高校選手権東京都予選B決勝 駒澤大高 0-4 國學院久我山 味フィ西]

 第92回全国高校サッカー選手権東京都Bブロック予選は16日に決勝を行い、3年ぶり2回目の全国を目指す駒澤大高と2年ぶり5度目の全国を目指す國學院久我山が対戦した。一進一退の攻防が続く中、國學院久我山のFW松村遼が圧巻の決定力を見せつける。前半14分に先制点を挙げると、同27分にも2点目をマーク。後半に入り駒澤大高の反撃を受ける中でも高い決定力を示し、後半25分にはハットトリックを達成。後半38分にはU-18日本代表候補のMF渡辺夏彦もダメ押しゴールを決め、國學院久我山が4-0と大差を付ける結果になった。

 國學院久我山の李済華監督は「点数が取れてうれしいです」と大差のついたゲームを振り返り、3ゴールの松村を「神がかっていたね。拝まないといけないかな?」と、独特の言い回しで称えた。

 立ち上がり、両チームが決定機を生かせなかった中で、前半14分に松村が口火を切った。前半14分にセカンドボールを拾ってから右足でボレーシュートをゴールに沈めると、同27分にもDF鴻巣良真(2年)からのパスを受け、左足で技ありのゴールを決めた。「2点目のゴールで、チームの緊張が解けたと思う」と、松村自身も大きな手ごたえを口にしたが、李済華監督は本来のやりたいサッカーができなかったことが、この2ゴールに繋がったと説明する。

「ゲームは自分たちの思い通りに行くものではない。今日は少し中盤が良くなかった。イージーなミスがあった。激しいとミスが出るものですが、ちょっとミスがあったなと。後半の終わりの時間帯は良かったけれど、良くない分だけ(中盤を省略して前線の選手に)点数を取れるチャンスが多かったのかもしれない。サッカーは生き物だから、そのときになってみないとわからない。その中でうちに点数が入った」

 後半に入ると、駒澤大高は負傷を抱えながらプレーしていたDF紺野容(3年)を下げて、MF松本将悟(3年)を起用し、右SHで先発していたDF吉村新太郎(3年)を右SBに、MF眞砂慶太郎(3年)をCBに移して反撃に出る。後半の序盤はFKや吉村のロングスローなどで、國學院久我山に圧力を掛けていく。しかし、後半6分、同15分と枠を捉えたMF藤田力也(3年)のヘディングがGK仲間琳星(2年)に阻まれるなど、ゴールを割ることができない。

 すると後半に入って耐える時間の続いた國學院久我山は、後半25分にMF小田寛貴(3年)のCKをゴール前で村松がヘッドで合わせて、この試合3点目のゴールを決めた。さらにここから國學院久我山のキャプテンである渡辺が、貪欲にゴールを狙い続ける。スペースが生じるようになった中盤で自由にボールをコントロールすると、高い推進力でゴール前へと迫っていく。後半30分には途中出場したGK一志勇太(3年)と1対1になる場面もあったが、このシュートは防がれてしまう。それでも、同33分にはPA内でドリブルからゴールを決めて、勝負の行方を決定づけた。

 意地を見せたい駒澤大高も、最後までゴールに迫ったが最後までGK仲間の壁をやぶることはできずにタイムアップ。4-0という結果に、國學院久我山のキャプテンを務める渡辺も「勝負強さがついたし、チームの一体感もある。かなり良い手応えがあります」と自信を深め、「日本一を取りに行きたい」と2年ぶりの選手権に向けて力強く宣言した。

【東京B】
[決勝]
駒澤大高 0-4 國學院久我山

(取材・文 河合拓)
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