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[選手権]原発事故乗り越えた富岡の挑戦が終わる

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[1.2 高校サッカー2回戦 水戸啓明1-1(PK4-3)富岡 ゼットエー]

 福島県代表富岡高校の挑戦も2回戦で幕を閉じた。前半28分にオウンゴールで先制したが、同38分に同点弾を許すと、PK戦の末に敗れた。

 特別な思いを持って戦った。現3年生の入学直前、11年3月11日に東北地方を震源とする東日本大震災が発生。福島県も甚大な被害を受け、中でも福島第一原発で起こった事故は深刻で、富岡高校のあった双葉郡富岡町は立ち入り禁止区域に指定された。よって3年生以下の現メンバーは“富岡高”を知らない。練習も他校のグラウンドを借りてやってきた。

 GK高瀬凌平主将ら3年生は最終学年で同校に5年ぶりの全国大会への出場権をもたらした。大会前から「感謝の気持ち、恩返しを伝えたい」とコメントしていたが、試合後も「国立に立てなくてゴメンねって気持ちとありがとうという言葉を伝えたい」と感謝を示していた。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 児玉幸洋)

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